夏風宅急便【橙】

31話 ページ31

いよいよ初土曜出勤。

そして、稼ぐべく始めたお昼までの仕事。





と言うことは…ですよ。



今日はドライバーの1人が受付に入る日。

なんと、今日は桐山さんと言うではないですか！





はぁ…ドキドキする。



けど、よし！行くか！





ガチャ！ガンッ！！








？「いって！！」





A「え？…あ。」








また更衣室のドアを勢いよく開けたせいで、
誰かに当たってしまった。

当たった人に謝ろうと思って、すぐ出たらこれまたデジャヴで…。








桐「いってぇ……え？な、何で？」








そう、桐山さんだった。

痛そうにしてるけど、
私を見た瞬間目を見開いて驚いてるような素振りを見せた。



あぁ、今日から土曜日出勤になったの、桐山さんは知らないんだ。








A「今日から、月曜日の代わりに土曜日出勤になりました。

土曜日はお昼までいます！」





桐「え…お、おん。」








桐山さんは短く返事した後、顔を逸らして、頭をポリポリ掻いていた。

そして一言…。








桐「今日…、受付担当俺だから……。」





A「はい！昨日神山さんから聞きました。

よろしくお願いします。」





桐「ん。」








私の言葉に短く返事をすると、作業場の方に向かっていった。



なんか最近…

桐山さん怖い顔しなくなったような気がする。

気がするってだけだけど…。





あとは…。








桐「手伝ってー。」





A「あ、はい。」








なんか、語尾が柔らかくなった。

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