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慎side






母「はいお待たせ〜!
嬉しくて作りすぎちゃった笑」


父「豪華だなぁ今日は」


慎「急なのによく準備したねこんなに」


母「当たり前でしょ〜?
彼女連れてくるの初めてじゃないあんた」








いそいそとテーブルにご馳走を並べ、グラスを四人分置いたところで、揃って椅子に座った








慎「…まあね」


「そ、そうなの?」


慎「そうだよ…悪い?笑」


「いや全然!」









どことなく嬉しそうに見えるAを見て、この年で彼女を初めて家に連れて来た事に引かれないかの心配は消えた


彼女くらい居た事あるけど、連れて来るほどの仲にはならなかったしな


紹介したいと思えるのも、Aが初めてで








母「さ、食べましょ〜!」








自由人の母さんは、いつもの調子で手を合わせた









「んっ、美味しいです!」


母「本当?良かった〜!」








指先を口元に当てて、もぐもぐと口を動かす


ちなみにこれも、俺の好きな仕草の一つ









父「慎にこんな可愛い彼女が出来るとはな」


母「思いもしなかったわよね〜!
昔から無愛想だし…」


慎「…うるさいな」


「私も人見知りで、結構無愛想な方なんです笑」


母「えー?そうなの?」


慎「そういえば珍しいよね、
Aが初対面でこんな風に喋ってるの」









いつも後ろに引っ付いて
服の裾を引っ張ってるような人見知りなのに



あまりにもナチュラルすぎて気付かなかったけど、こんな風に彼女が人前で話してるのは


出会ってから初めて見た







.







「慎のお父さんとお母さんは、
会った瞬間から凄くあったかくて」








少しだけ伏し目がちに、穏やかな顔をして、隣のAは、ポツリとそう言う







「何だか、自然なままで居られる気がしたんです、厚かましいかもしれないですけど…」









静かに時が止まったような感覚になると


素直に、嬉しいと感じたのと同時に


目の前の父さんは箸を置き、Aを真っ直ぐに見た









父「Aちゃん」


「…はい?」


父「慎から、君の話を聞いたんだ
………君の、お父さんの話」


「……」


父「こんな事、こんな親父に言われるのは
嫌かもしれないけど…



Aちゃんがこれからお父さんを思い出して悲しくなる時は、うちへ遊びに来ればいい



慎が大切にしてるAちゃんの事、僕も、母さんも、大切にしたいんだ」








Aは一人じゃないんだと、伝えたくて。



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MAO - とても素敵なお話で、一気に読めました! (2020年1月11日 22時) (レス) id: 7e55f29c35 (このIDを非表示/違反報告)
- 蘭さん» 楽しみでたまらないです!待ちきれません (2019年8月10日 16時) (レス) id: 772a3fabcd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ★さん» 物語が思い浮かんだら、再び慎君で書かせて頂こうと思っています!楽しみに待っていて下さったら嬉しいです(^^) (2019年7月19日 0時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
- また慎くんで書いてください! (2019年7月15日 21時) (レス) id: b78fe88ec4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - shyboyz17mさん» 最後まで読んで下さり、こちらこそありがとうございます!すごく嬉しいです泣 (2019年3月25日 23時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年9月10日 1時

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