検索窓
今日:1 hit、昨日:29 hit、合計:449,961 hit

62(慎side) ページ13

.

.

.
慎side





「見て、凄いよ!!広い!」


慎「おい、滑るぞ畳っ…」


「わっ!…ありがとう」


慎「危なっかしいなほんと」







はしゃぎ回って畳で滑りかけた小さい身体を支えてやると、ごめんねと照れたように笑う





いつも思った感情を口にする事なんてないAが、素直に寂しい、なんて

かと思えば、今は通された部屋に子供みたいにはしゃいで、キラキラした笑顔を見せている



ギャップっていうか、掴み所がないっていうか…



でも、芯は変わらず、心優しい彼女

俺は今日、そんなAに気持ちを伝えるつもり








「あ、慎〜」


慎「ん?」


「壱馬達三人で美味いもん巡り行くってLINEきた」


慎「お、そっか」








用意された二部屋、気を使った壱馬さんが、俺とAを同じ部屋にしてくれた

俺も一緒に寝るという翔吾さんは樹さんがなだめて、苦笑いのAと二人で部屋に入り

今この状況





少しだけ下唇を尖らせてLINEを返すA

…ほんと子供みたい笑







慎「何、一緒に行きたかったの?笑」


「美味しいもの食べるってずるい…

あ、そうだ!私達もデートしよう」


慎「あ、線香花火の…」


「ふふ笑 こんな時に
使っていいのかわからないけど…笑」


慎「いいんだよ笑 よし行くか、デート」







荷物を旅館に預けて二人で繰り出す京都の街

隣を見ると、横顔の綺麗さにまた心を奪われて






「ん?」


慎「っ…何もない」






視線に気付いて大きな目をこちらに向けると、身長差での自然な上目遣いに騒つく胸


…こんなんでAと部屋二人とか大丈夫かよ


ちゃんと気持ち伝えられるのか?







「どしたの、まこっちゃん」


慎「…何、また誰に吹き込まれたの」


「いっちゃんが呼んでみーって」


慎「またそうやって…」


「まこっちゃんっ」


慎「…待って、やめて?本当」


「なんでよ、変なの〜」








落ち着け…

あんなにずっと一緒に居て免疫ついたはずなのに

可愛く名前を呼ばれただけで
こんなに嬉しいものなのか?








「慎、祇園行きたい!街並みが古風で可愛いの、あとここのお店も美味しいアイスクリームがあって!あとね〜…」


慎「六年住んでたのに
初めて来た人みたいになってるよ?笑」


「もう、わかってないなあ〜」


慎「え?」


「慎と、色んな所一緒に行きたいんだもん」









あーもう…どこまで心持ってくわけ?


今までこんなに惹かれた事なかったっつーの



.

63→←61



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (458 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1248人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

MAO - とても素敵なお話で、一気に読めました! (2020年1月11日 22時) (レス) id: 7e55f29c35 (このIDを非表示/違反報告)
- 蘭さん» 楽しみでたまらないです!待ちきれません (2019年8月10日 16時) (レス) id: 772a3fabcd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ★さん» 物語が思い浮かんだら、再び慎君で書かせて頂こうと思っています!楽しみに待っていて下さったら嬉しいです(^^) (2019年7月19日 0時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
- また慎くんで書いてください! (2019年7月15日 21時) (レス) id: b78fe88ec4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - shyboyz17mさん» 最後まで読んで下さり、こちらこそありがとうございます!すごく嬉しいです泣 (2019年3月25日 23時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2018年9月10日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。