＊ ページ38
「勝己くん！！また勝手にいなくならないで！」
「ァ？別に元気だからいいだろ」
「看護師さん泣いちゃってるから！」
「これくらいで泣くなら辞めちまえ」
俺の言葉にまた涙を溜める看護師は、
新米らしい。
すぐこけたり、泣いたり、めんどくせぇ
「す、すみません。俺が…」
「いいんだよ、ちゃんと言うことも聞けない勝己くんが悪いんだから。ごめんね、幼稚園の先生になったと思ってくれる？」
「黙って聞いてれば何勝手な事言ってくれんだ」
「ホントのことでしょ？」
コイツ…言うようになりやがって。
帰ったら覚えておけよ。
検査とリハビリがある身では
そう心の中でつぶやくしか無かった。
「じゃあ、退院ですね」
その言葉を聞いて、
すぐ家に帰ったAと入れ替わりで
クソババアと親父とクソデク
「ほら、行くよ！」
「うっせぇな自分で持てるわ！！」
「かっちゃん、そのための僕だよ！」
「なんでてめぇは来てんだよ！」
「ご、ごめん…」
けど、荷物家の前でおろして
さっさと帰った。
あー。早くAと二人きりになりてぇ。
「ただいま」
「えっ！？荷物1人で持ってきたの？言ってくれれば降りたのに〜！！」
その場で荷物は降ろして、
思いっきり抱きしめた。
「わ、ふふ。おかえりなさい」
「おう」
そのままキスをする
「ねぇ、安静にしてろって言われたでしょ」
「期待してるって言ったのはどこのどいつだよ｣
「うぁ…ん｣
真っ赤な顔をしたAを
抱えてベッドに連れていった。
「明日、どうなってもいいよな？」
「…しょうがないな」
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作者名：なつなつき | 作成日時：2019年10月28日 15時
