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うるさい目覚ましは、勝己くんに止められた。
「…おはよう」
「寝てろ」
「えっ、だって朝ごはん」
体を起こして私も勝己くんも裸なのに気づいて
顔が熱くなった。
「まだ照れんのかよ。」
「だって恥ずかし、わっ｣
お姫さまだっこをされるように抱えられ、
降ろされたのは勝己くんの膝の上、
「朝メシ作んなくていいからギリギリまでここにいろ。」
「でも、お腹すいちゃうでしょ？それに服着たい…」
「うるさい」
しょうがない。諦めよう。
「平気かよ」
「んー？」
「体」
「うん。へーき」
「平気じゃねぇだろ。意識飛ばしかけといて」
「…っ」
怠さと少しの痛みより
昨日のことを思い出した恥ずかしさ。
顔を見られたくなくて勝己くんの胸に
頭をぐりぐり押し付けた。
「早く帰って来れるといいね」
「何日かかるか分からねーからな。まぁ、俺が全部ぶっ飛ばす」
「やっぱりご飯作るよ。ちょっとまってて｣
素直に離してくれた勝己くんに
お礼を言って手早く着替えて
朝ごはんとお昼ご飯用のおにぎり
急いで作って、渡した。
「…うまい」
「やった」
ご飯食べてる勝己くんを見るのが幸せ。
リラックスできる時間。
「じゃあ、行くわ」
「うん。頑張ってね」
「今日寝とけよ」
「そうしようかな。」
私を引き寄せて、キスをしたあと
「帰ってきたら覚悟しとけ」
なんて言うから思わず笑っちゃった。
「期待しとくね」
そう返したら顔が赤くなった勝己くんを
写真に撮ればよかったとちょっと思った。
行ってらっしゃい、そう言ってドアが閉まったあと
1人で泣き崩れたのは内緒。
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作者名：なつなつき | 作成日時：2019年10月28日 15時
