爆豪くんとちび 2 (ページ22)

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なんで牢屋に入っていないの？

なんでお父さんは帰ってこないのにこいつはいるの？

｢まさかお前がいるとはな」

勝手に話されるその言葉は何も聞こえない

ただ悲しい

怖さもない。

お父さんを返して。それだけ。

「俺はお前に復讐したかったんだ。俺の楽しみを奪いやがってよ！！」

「…私はどうなってもいいからお父さんを返して」

「コイツバカじゃねぇの！死んだやつは帰ってこねぇんだよ！！」

いつの間にか下着もとられた。

ズボンは所々穴が空いてるし、

この人の個性は分からない。

もうダメなんだな。

勝己くんに会えないんだな。

そう思ったら涙が勝手に出てきた。

「その顔が最高なんだよ。もっと見せろ！」

「爆豪勝己の弱みはお前だけなんだよ。」

私がいなければこんなことにはならなかったの…？

勝己くんがなにかされることも無かった？

いやだそんなの。

こんなやつに負けたくない。

悔しい。

その瞬間、倉庫のドアが破壊された。

「Aちゃん！！」

「お茶子ちゃん…」

私に駆け寄ってくると自分のジャージを

かけて抱きしめられた。

私の前では梅雨ちゃんが戦っていた

「遅くなってごめんね！ほんとにごめん！」

「大丈夫だよ」

「私も守るから」

2人の戦闘を直接見るのは初めてだったけど

かっこよかった。

4人を制圧してこっちに来てくれた2人の後ろで

お父さんを奪ったやつが

動いてるのが見えた。

…お茶子ちゃんを見てる？

「おちゃこちゃ、」

BOOM!!

「A！！」

「かつきく、ん。」

4人をまとめて爆破させて意識を失わせたあと

お茶子ちゃんたちを押しのけて

私を思いっきり抱きしめた勝己くん。

みんながいるのに、そのまま私にキスをした。

みんなが見てるよ、

そう言おうと思ったけど、

勝己くんの安心と心配を感じて、そのまま委ねた。

安心する勝己くんの体温。

大好きな体温。

「…悪かった」

「何も謝ることないよ」

「何されたんだ」

「服脱がされて破かれた」

「ア？」

…こわい

気を失ってるっていうのに

敵の顔面爆破してたから

この人やっぱり怖いと思ったよね。