爆豪くんとちび 2 (ページ20)

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｢普通科にもおらんって！！」

「まじか！」

普通科の友だちから聞いた情報をA組に伝えると、

爆豪くんの手に握られたジャージが

ぐしゃっとなった。

痛いほどにAちゃんを心配してるのが分かる。

A組のみんなも不安そうな顔をして

寮の共有スペースに集まっている。

「おい丸顔！！A来てねぇか！？」

そう電話をかけてきたのが10分くらい前のこと、

約束の場所に行ったら、

貸したはずの爆豪くんのジャージだけ

落ちていたらしい。

もう先生にも連絡がいった。

最近敵の大きな動きが無かったから雄英が

狙われたんじゃ…

「お前ら、聞け」

いつの間にか来ていた先生は私たちを黙らせると

「俺らは敵がやったと思って捜索にあたる。敵にバレたくないのとマスコミがめんどくせぇから情報公開はなし。その代わり雄英の中はお前らが動け｣

その瞬間みんなの顔がひきしまった。

Aちゃんどこにいるん。

絶対見つけるから。

「スマホのGPSとかいじれねぇの？」

「校舎と、倉庫と…どう分担するか」

「俺がGPS検索する」

「心操くんできるん！？」

「まぁ、ちょっとね。」

捜索チームと、データから居場所を割り出すチームに

パソコンを使うのは心操くん

みんなからの情報をまとめてるのか百ちゃん

新しい指示を出すのが飯田くん。

その3人を中心として、

他のみんなは捜索にあたった。

「心操くんの割り出しから切島くん達がスマホを見つけたらしいが持田君はいないそうだ見つけたのはTDL付近」

梅雨ちゃんと走りながら、

隠せそうな場所を探した。

「Aちゃん小さいからどこでも隠せるわ。」

なにかされてたら、

手遅れだったら、

「誰が…｣

「お茶子ちゃん落ち着いて、今私たちが焦ったら良くないわ。ケロケロ」

「そうやね。ごめん探そう」

私たちが向かったのは、

校舎から離れた、ほぼ使われていなさそうな倉庫。

体育祭でも使われてないってことは

ほぼ100％人は来ない。

こっそり扉に近づくと、

声が4つくらい。

くぐもっていてAちゃんかわからないけど

入るしかない。

「爆豪くん」

「あ？」

「多分見つけた」

「俺がぶっ飛ばすから潰すな」

「Aちゃんの救出優先！」

その間にA組に連絡してくれていた梅雨ちゃんと

アイコンタクトだけで突入した。