５４話 ページ14
ーーーー…
｢今日は小テストらしい。｣
｢はい？｣
いつも通りに授業をこなし、昼休憩を終え、さあ今から5限目が始まる…という時だった。隣の席の飯田くんに、｢今日の数学どこまで進むんだろうね〜｣と話しかけたら、そんな返答が帰ってきたのだ。
じわじわと、血の気が引いていくのがわかる。
今私の頭の中では、とある人のとある言葉がぐるぐると旋回し続けていた。｢次のテストで数学だけでも100点取れ。｣あの声が脳内で再生される。
どうしよう。前もって勉強してないどころか、昨日の分の授業内容は全く知らないのに…………
｢…來栖くん、顔色が悪いようだが…やはりまだ完治してないのではないか。｣
｢そんなことないよ！？いやあの…いい点取れるか不安だな〜…って。｣
｢成程。でも來栖くんの成績だとそんなに心配する程でもない気がするが…｣
そんなふうに言ってくれる飯田くんは優しい人だ。ありがとう、と飯田くんに返しながら、自分の席に向き直った。
飯田くんとのその会話の後に授業が始まり、数学の問題用紙が配られる。その問題を必死に解きながら、私は数日後の未来のことを考えていた。
この小テストを終えて結果が出てしまった頃には、とある男の鬼の形相を拝むことになるんだ。100点を取れって言われたのに取らなかったらそりゃ怒るよね……
はは…怖い…怖すぎる…どんな罵声を浴びせられるんだろうか…怒られることは確定なんだからいっそどんなふうに怒られるのか予想でもしていようかな……
我ながら笑えてくるようなことを考えながら、恐怖の小テストが幕を閉じた。
ーーーー…
｢最後の三問丸々わかんなくてさ…なんかもう…空欄のまま終わるのだけは嫌で…無理矢理答え書いたんだけどあってるわけないから悔しくてさ………｣
｢お、おう…？｣
授業を受けられなかったのだから、それはしょうがないのかもしれない。でも悔しいことは変わらない。
テストで全て回答できなかった私は、悔しさのあまり切島くんに愚痴を垂れ流していた。切島くんは困惑しながらも私の愚痴をウンウン、と聞いてくれた。なんて優しい人なんだ。そしてごめんなさい。
｢そんな來栖に元気が出ることをしてやろう。｣
｢元気が出ること？｣
｢おう。おーい爆豪！！｣
｢キッッ！？切島くん何を！！？！？｣
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名取(プロフ) - コナさん» コナさんさえよければ覗きに行ってみてください、私なりの解釈になってしまうとは思うんですが、楽しんでもらえるように上鳴くんのお話更新頑張りますね……！！ (2018年12月1日 0時) (
レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - コナさん» コナさんありがとうございます、そしてとても長い2ヶ月間お待たせして本当にすみません、リクエストくださった上鳴電気くんの小説スタートしました。1日5話更新は難しいのですが今後はコツコツ更新させてもらいます。 (2018年12月1日 0時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
コナ(プロフ) - 名取さん完結おめでとうございます！とても素敵なラストでした。爆豪くんの解釈が一致していたので違和感なく読むことが出来ました。素敵な小説をありがとうございました。 (2018年10月4日 17時) (レス) id: e552838be7 (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - コナさん» コメントありがとうございます、恐縮です…私には勿体無いんじゃないかと思えるような言葉をくれて…ありがとうございます、とても嬉しいです。新作の準備と今作の更新、これからも頑張らせていただきますね…！ (2018年7月7日 10時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - 小豆さん» コメントありがとうございます、爆豪くんの作品は書いてて不安な点も幾つかあったので、そう言っていただけて安心しました。応援してくれてありがとうございます、励みになります。これからも更新頑張らせていただきますね…！ (2018年7月7日 10時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名取 | 作成日時：2018年6月25日 12時
