４話 ページ5
｢何二度寝しようとしてんだとっとと起きやがれ！！｣
｢ワァーーッ！！？！？ごめんなさい今すぐ起きます！！｣
けたたましい勝己の怒鳴り声に驚き、私は飛び起きた。
夢の爆豪勝己じゃなかった、現実の爆豪勝己だった…
夢じゃない、だってちゃんと煙の匂いする、勝己が個性発動した時のあの煙の匂いがするんだよ…
勝己の大声に私は震え上がり、大慌てで支度をする。お母さんなんで勝手に私の部屋に勝己を入らせたの、と聞きたい所だったけど、勝己は私の背後で私のことを見張っていて、そんなこと出来そうになかった。
こうして私はげっそりするような凄まじい朝を迎えた。
｢え、ば、ばくごー…と…A？だよな？｣
｢バッカお前声でけぇよ、間違ってたらどうするんだ殺されるぞ…！！｣
私の後方で何やらヒソヒソと喋っている男子の声が聞こえる。不幸中の幸いなのは、あの会話が勝己には聞こえてないことだ。
朝、あの後案の定私達は一緒に登校することになった。
何故か…何故か！！手を！！おててを！！仲良く繋いで！！
勝己はこれと言って何も喋んないし、私も特に何か話題がある訳ではないから、お互い無言。嫌がらせにしてはあんまりにも手抜きじゃないかな…いやむしろこうやって公衆の面前でやってることに意味があるのか…？
｢勝己。｣
｢なんだクソ。｣
｢ク、クソって…もしかして朝寝坊したことに怒ってる？本当にごめんってば。それとさ…手繋ぐ意味ある？私小学生じゃないんだから道に迷ったりしないよ？｣
｢んなこと知っとるわなんか文句あんのか。｣
｢イエ……ナンデモナイッス…｣
聞いたら凄い形相で睨まれた、話しかけて第一声が｢クソ｣ってどゆこと？？そんなに私が嫌いですか。いや知ってるんですけどね。
相変わらず理解できない幼馴染の行動に、私は頭を悩ませる。これはもう緊急会議だ、昼休憩になったらお茶子ちゃんや出久に相談しよう。
心の中で決意しながら、結局教室まで手を繋いで歩いた。
廊下で私達を疑いの目で見てきたクラスメイトの顔を、私は一生忘れることは無いだろう…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 780人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レルル - あ、すんません196って2乗でした死んできます (2018年7月31日 8時) (
レス) id: dcaaa97ec7 (このIDを非表示/違反報告)
レルル - 4の4乗は196ですよ〜。 (2018年7月31日 7時) (レス) id: dcaaa97ec7 (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - ニッシー(=´∀｀)さん» コメントありがとうございます、楽しんでいただけて私も嬉しい限りです、今後も楽しんでもらえるように更新頑張らせていただきます…！ (2018年6月25日 17時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
ニッシー(=´∀｀) - 楽しい！ (2018年6月22日 21時) (レス) id: e4fd1957c8 (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - コナさん» 迷惑だなんて、そんなわけないです。私の書く作品を好きだと言ってくれて、その上リクエストをくれるなんて、全てのお言葉が嬉しかったです。応援もありがとうございます、コナさんの、そのお言葉一つ一つが励みになってます、今後も頑張らせていただきます…！ (2018年6月17日 0時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：名取 | 作成日時：2018年6月12日 10時
