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25話 ページ26

「勝己ごめん。」

「謝るんなら最初ッからすんじゃねぇ。」

「わ、わかった、わかった、もう二度と置いていかない。」

「…ハッ、どーだかな…口でなら何とでも言える。」




その言葉と立て続けに、カス、と大きな罵声を浴びせられ、つい眉間にシワを寄せる私。

なにこれ、まるで勝己が私に置いてかれたことに対していじけてるみたいじゃん。

そんなわけない、有り得ない。

………でも待って…そういやお茶子ちゃんは勘ぐるなって言ってたし…出久も"今の勝己は素直なだけ"とか言ってたし…あんまり考えすぎない方が良いのかなぁ…

勝己はいじけてるのかな…とか、少し非現実的であほらしいことを考えていると、私は気づけば勝己の手をキュッと握っていた。





「え」

「は?」

「ご、ごめん!」

「…」




何してるんだろう私、ついに私頭がおかしくなったのか……勝己の手を握ってなんになるんだ、勝己の逆鱗に触れてるようなものなのに…

私が焦り、慌てて手を引っ込めると、勝己は無言で私の手を取り歩き始めた。




「あっ、え?」

「HR遅れるだろうが。」

「う、ん……」




結果、勝己に手を握られその上引っ張られた為、強制的に手を繋いで教室に戻ることになった。

あんなに怒ってたはずの勝己はなぜだかもう怒っていないようで、私に罵声を浴びせてこない。

なんで、なんで。

そこで私に対してちゃんと怒ってくんないと、本当に勝己がいじけてたって思っちゃうよ。私に置いてかれて、いじけてたのかなって。そのせいで怒ってたのかなって…

心の中ではそんなこと思ってても、勝己本人に聞けるわけもない。




「……バカ、怒ってよ。」

「あ"?」

「……なんでもない。」




私がボソリと小さな声で一言呟けば、勝己はちゃんと振り返ってくれた。

何も言わずに勝己の背を眺める。

怒ってよ、なんて願うのは不自然だけど、でもやっぱりこんな風に優しくしてくる勝己の方がよっぽど不自然で。


感じたことのない感覚を味わう羽目になり、勝己と手を繋いでいるこの状況に、私は何処か緊張していた。

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レルル - あ、すんません196って2乗でした死んできます (2018年7月31日 8時) (レス) id: dcaaa97ec7 (このIDを非表示/違反報告)
レルル - 4の4乗は196ですよ〜。 (2018年7月31日 7時) (レス) id: dcaaa97ec7 (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - ニッシー(=´∀`)さん» コメントありがとうございます、楽しんでいただけて私も嬉しい限りです、今後も楽しんでもらえるように更新頑張らせていただきます…! (2018年6月25日 17時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
ニッシー(=´∀`) - 楽しい! (2018年6月22日 21時) (レス) id: e4fd1957c8 (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - コナさん» 迷惑だなんて、そんなわけないです。私の書く作品を好きだと言ってくれて、その上リクエストをくれるなんて、全てのお言葉が嬉しかったです。応援もありがとうございます、コナさんの、そのお言葉一つ一つが励みになってます、今後も頑張らせていただきます…! (2018年6月17日 0時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:名取 | 作成日時:2018年6月12日 10時

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