生キルと死ヌ ページ42
高畑「え…？なんでだよ…？」
いちか「……」
高畑くんは問うが、いちかはうつむいたまま何も言わない。
その時、いつも間にか門の前にマトリョーシカが立っていた。
マ「皆さん！ここまで本当によく頑張ってくれました！」
改めて言うかのように、大きな声で言う。
マ「今まであなた達は、体力！知力！想像力！全てにおいて優れていました！」
マ2「しかし！あと一つ大切なことがあります！」
カタカタの中ぐらいのマトリョーシカが、音をたてながら真っ二つに割れる。
そして中から小さなマトリョーシカが飛び出した。
そのマトリョーシカの腹には、炭の文字で一文字、書かれてあった。
マ「それは…………「運」です！！」
『……「運」…？』
ピチャ……
ふと、足元に何かが落ちる音がした。
溶けたアイスが床に落ちて、すでに棒だけになっている。
『……っ！！』ドクンっ…
棒には文字が書かれてあった。
あたりとか、そうゆう良いものではなく、
簡単に、ただ一言。
ーあなた、生きるー
目の前には、震えながらアイス棒を握るいちか。
高畑「い……いちか……」
いちか「…あのね、瞬。あの時わたしは、瞬のこと嫌いって言ったけど…」
『…っ！！！』
顔を上げたいちかは涙を流しながら、笑った。
いちか「本当は…瞬のこと、好きだったのかもしれない」
いちかの持つアイスの棒には、
ーあなた、死ぬー …と、
はっきりと書かれてあった。
マ「キュィィィィン！！」
前田・栄治「っ！！うわぁぁぁァァぁぁぁっっ！！」
機械音が響き、マトリョーシカの目から放たれたビームが、二人に直撃していた。
『…っ！いちか！！』
いちかの方を見ると、すでにマトリョーシカがいちかに向かって放とうとしていた。
わたしはいちかの元へ行き、両手を広げてマトリョーシカの前に立つ。
嫌だ…！！もう絶対に、何も失いたくない！
マトリョーシカの目が少しずつ光り、わたしに向かって放とうとした、
その時。
グイっ！
『…っあ！！』
マ「キュィィィィンッ…ガァァンッ！！」
誰かに引っ張られたわたしはその場で転んだ。
眩しい光りに包まれたいちかは、その光りと共に散り散りに消え散った。
高畑「いちかぁぁっ…！！」
満天の夜空。
いちかの光はゆっくり上へ上へと、上っていった。
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百鬼夜行破壊 - マジで最高！書いてくださりありがとうございます！ (2020年6月6日 5時) (
レス) id: 05b29fdc85 (このIDを非表示/違反報告)
冷凍みかん(プロフ) - すっごく面白かったです!!続編っていうか、、神さまの言うとおり弐も見たいです…!! (2019年3月30日 22時) (レス) id: 8acbcb59d3 (このIDを非表示/違反報告)
三葉 - ラミさん» ありがとうございます！自分でもまた書きたいのですが…泣(本編がでないから短編とかやってみたいなぁなんても思ったりして…f^_^;)) (2015年7月24日 22時) (レス) id: 7d9f1dee17 (このIDを非表示/違反報告)
ラミ - 天谷くんかっこいい!!!すごくおもしろかったです！次回作楽しみにしています。 (2015年7月22日 23時) (レス) id: 2884d33193 (このIDを非表示/違反報告)
姫香(プロフ) - あら〜＾ (2015年7月2日 19時) (携帯から) (レス) id: e11717b2be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三葉 | 作成日時：2014年12月19日 22時
