次のお遊戯は ページ25
『…やっ…!((バッ
咄嗟のことで体を後ろに引いた。
その瞬間、後ろにいた誰かとぶつかる。
『…っすいませ…ぁ…高畑君…!』
高畑「A…!よかった、無事だったんだな」
高畑君の後ろにはいちかもいて、わたしの手を強く握る。
「無事でよかった…!A天谷と行った後、わたしは瞬と会えたんだけど…Aの姿が全然見えないんだもん……何かあったの?」
『え…っと…』
チラリと天谷を見ると、天谷は笑いをこらえている様子だった。
そして床に落としていたカギを拾い、他の人のところへ渡しにいってしまった。
(うわぁ…ぜっったい恨んでやる…!(泣))
そう思っていると、ふといちかが呟いた。
いちか「あれ…どうしたのその足…!?」
『あ、ちょっと怪我しちゃって…でももう何ともないから…!』
そう言ってハンカチで結んである足を上下に動かして見せた。
でも、気づいたのはそれだけじゃなかった。
いちか「……この、ハンカチ…」
『…!』
驚いた。
いちかからハンカチのことを言われるなんて…
『…ぁ、天谷君にやってもらったんだっ…!』
いちか「天谷が?…そうだったんだ」
『…え…?』
いちか「天谷が持ってたんだね、それ」
ズキンっ
いちかの言葉に胸がチリチリと痛み出す。
「おーいお前ら!このカギ全員同時にやるからはやく来いよ!」
『ぁ…わたし先に行ってるね…!』
いちか「あ!A!」
いちかの声も無視して、わたしはコケシのところへ行ってしまった。
(馬鹿だ私…何も行く必要ないじゃん…)
それでも、いちかのあの一言は、わたしにとっては重く感じた。
いちかside
Aの結んであるハンカチに目がいって、そのことを聞いたら、
Aは天谷にやってもらったと言って、そのままあっちへ行ってしまった。
高畑「いちか?Aと何か話したのか?A、なんか元気がないみたいだけど…」
いちか「…う、ん」
気持ちがスッキリしないまま、わたしはコケシのところへ行く。
「いくぞ?せーの…!」
合図と同時に全員がカギを鍵穴にさしこみ、回した。
結果は…全員クリア。
みんなは歓声を上げて喜んだ。
けど、Aだけは笑ってなかった。
あの時、わたしはただ…
Aがあげた人って天谷だったんだねって…
言おうとしただけなのに…
洞窟に入るAを、わたしはそっと見つめた。
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百鬼夜行破壊 - マジで最高!書いてくださりありがとうございます! (2020年6月6日 5時) (レス) id: 05b29fdc85 (このIDを非表示/違反報告)
冷凍みかん(プロフ) - すっごく面白かったです!!続編っていうか、、神さまの言うとおり弐も見たいです…!! (2019年3月30日 22時) (レス) id: 8acbcb59d3 (このIDを非表示/違反報告)
三葉 - ラミさん» ありがとうございます!自分でもまた書きたいのですが…泣(本編がでないから短編とかやってみたいなぁなんても思ったりして…f^_^;)) (2015年7月24日 22時) (レス) id: 7d9f1dee17 (このIDを非表示/違反報告)
ラミ - 天谷くんかっこいい!!!すごくおもしろかったです!次回作楽しみにしています。 (2015年7月22日 23時) (レス) id: 2884d33193 (このIDを非表示/違反報告)
姫香(プロフ) - あら〜^ (2015年7月2日 19時) (携帯から) (レス) id: e11717b2be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三葉 | 作成日時:2014年12月19日 22時