愛を知らず、溺れる II (ページ22)

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全ての思惑は崩れ去るページ22

_____ ジミン

とうの前から倉庫に到着していた僕は彼女とドンへヒョンの
ある条件についても知っている

だから、いいタイミングで飛び出していい所を
持っていこうなんて軽い考えだった

だけど、ドンへヒョンは何枚も上手でどこまでを
考えてどこまで予測したらいいのかが分からなかった

彼女の逃げてと言う叫び声に近いようなものを
聞いた時に、思わず俺はその引き金を引いて
ヒョンの足元を狙った

ジミン『ヒョン。ヒョンの計画は丸わかり過ぎます』

ドンへ『……あ？ジミンお前は…っ、』

その言葉の先を無理やり遮ってやると、目を逸らすヒョン

恐らく彼の思惑も彼女の思惑も僕は全て分かってた

ヒョンと最後に時間が欲しいとお願いしたAちゃん
ただその代わりに、ヒョンの前で自ら命を絶つ。

それが彼女の出した取引条件だった。

それを聞いたドンへヒョンは、渋々OKを出し
新たに何かを作り始めた

そして、思いついたのが今のこの現実だった。

彼女に気を取られたヒョンから先に始末して
彼女も同時に始末するつもりだったはず

簡単に人を信用しないドンへヒョンだからこそ
始末する時は必ず自分の腕で行う。そんな人だから

ドンへ『読まれてたって訳か…』

ジミン『これでも幹部やってるんで。』

ドンへ『でも、お前の書いたシナリオ通りにもいかねぇみてぇだな。』

ドンへヒョンの目の先にはふらふらとユンギヒョンの
元へと歩いていくAちゃんの後ろ姿

ユンギ『ジミン……お前…っ』

ジミン『Aちゃん、もうすぐ救急車も来るから』

ヒョンの元へ行き何かを話しかけているAちゃん
そして、彼女はヒョンの手に握られていたモノを

自身のこめかみに当てた。

ジミン『Aちゃん…っ！！！』

ユンギ『A……っ、やめろッ………』

それぞれの思惑はいとも簡単に崩れ去るんだ

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