愛を知らず、溺れる II (ページ20)

今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:53,261 hit

あなたとの時間ページ20

____ あなた

｢ユンギ……さんっ、｣

ユンギ『ドンへ……てめぇ…っ！』

ドンへ『はーいストップストップユンギ。

お前も馬鹿じゃないからわかるよな…？』

そう言ってドンへ先生は、私の額に銃口を当てる
それを見たユンギさんはこちらに向けていた銃を
静かに下ろして視線を逸らす

ユンギ『おいドンへ…なにしてんだよ……』

ドンへ『言っただろ。お前が出来ないなら俺がやるって』

ユンギ『頼むから……頼むからやめろドンへ』

ドンへ『お前さ…これだけ多くのグループ纏めてて
そんな頼みが通用した事があったのかよ。』

その言葉にユンギさんは何も言い返さずドンへ先生の
顔を見つめて、ゆっくりと目を閉じる

ドンへ『ユンギ、最後のチャンス……覚えるか？』

ユンギ『……あぁ。なんなんだよ、最後のチャンスって』

ドンへ『お前に少しの時間をやる。……ほらAちゃん』

するとドンへ先生は私を縛っていたモノを器用に外し
ユンギさんのいる方へとトンッと肩を押した

その拍子で丁度ドンへ先生とユンギさんのたつ位置の
真ん中に出た私は、ユンギさんの方へとゆっくり
歩いていく

ユンギ『A……っ』

｢ユンギさん…、、お久しぶりです。｣

ドンへ『特別にどこに出てもいいぞ〜』

なんて声が後ろから聞こえユンギさんに視線を映し
外へ行こうと切り出した

｢ユンギさん……ごめんなさい。巻き込んじゃって｣

『巻き込んだのは、俺のせいだ。……悪い』

｢ユンギさん…覚えてますか？一番最初に出会った時のこと｣

『……っ、、んな昔のこと忘れた』

｢私は覚えてます。ユンギさんの言葉も……、

好きになっちゃいけないのに…なんで好きになっちゃったんだろう

困らせちゃってごめんなさい。ユンギさん。｣

『困ってなんか……ねぇけど、、、ヤケに素直だな今日は』

｢今日くらいは…素直になってもいいかなって思って｣

そう言った私の顔を見つめて一つのため息を口から
出すと、ユンギさんは口を開いた

『……守るから。俺が……守るから…』

その言葉には、嘘はないよね？ユンギさん。

.