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そんな驚きなことがあったんだけれど、まあソクジンさんは元からよく食べる人だし。で済ませて、ずっと見たかった映画を真剣に観るつもりでいた。
そして今。
横から次々にポップコーンを食べる音が止まない。
JN「ごめん、本当にペコペコだった」
『うそ……それなら映画来る前に作ったのに…』
なんせ上映中なもんだから相当ぼりぼり音が目立ってる。
小声でやり取りする私達。正直言えば映画どころじゃない。
JN「だってそしたらAちゃん大変でしょ。
…本当ごめんね。せっかくの映画なのに。」
『それは全然大丈夫ですけど、少し音抑えて食べて下さい…他のお客さんもいますし…』
JN「うん、わかった」
何だこのやり取り。親子か。
うん、わかった、の時の仕草が完全に子供。
かわいい。
とか考えてる場合では無い。
ソクジンさんに気を取られているうちに映画の内容がイマイチ付いていけなくなってる。
うん。これはDVD買おう。
中途半端に観るのもなんだか気が引けるから、取り敢えずソクジンさんの横顔…
JN「ん？」
『あ、いや、』
JN「今日ぼーっとしてない？大丈夫？」
『大丈夫です』
JN「あ。観て。」
ソクジンさんの視線を辿ると、大きなスクリーンに映し出されていたのはキスシーン。
『わ…』
JN「オムライス食べたくなった。」
『やめてくださいよもう、』
あの日からずっとそう。思い出すたびオムライスオムライスと茶化してくる。
意地悪。
JN「する？」
『ダメです。』
JN「やー、なんだよぉ〜」
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作者名：ななペコ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Nanapeko71/
作成日時：2019年5月31日 18時
