《BTS》新人発掘課の私、無名練習生を持つ。 (ページ18)

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「このフォーメーションはありきたり過ぎると思う。

"普通"じゃ生きていけないよ。ここでは。」

ミンジュヨンの言葉が重く響く。

16歳でありながら、JYP練習生として2年間を過ごしてきた経験値は大きい。

外に出れば"普通"を求められるのに、
ここでは"普通"じゃ見向きもしてくれない。
同じ世界なのに孤立していた。

JK「俺はまだ、"異常"が分からないです。

だからといって、"普通"じゃない事を求め続けるのは違う…
求めれば求める程退屈になる。

それなら極める方がまだ簡単だと俺は思う。

"普通"を極めたら、自然と"異常"になりませんか…？」

ここにいる誰よりも幼い彼の言葉に、ここにいる誰もが圧倒されたに違いない。

とてもじゃないけれど14歳でこの業界初心者とは思えない。

堂々たる言いっぷりと、あのジュヨンに臆することなく意見する彼は敵についてこそ恐ろしいが味方につけば最も頼もしいと言える。

JY「…そうだね、納得出来る意見だ。」

ジュヨンが渋々頷いたのは、

きっと自分の付加価値がこの中で一番高い事を彼自身が知っているからだろう。

無名のチョンジョングクが発した言葉に納得するのが悔しいという気持ちはすぐに読み取れた。

JY「あと4日だから、気引き締めていこう」

「「はい」」

この場をまとめているのはいつもジュヨンで、
同じ練習生ではあるもののライバル関係にいる彼らにはギスギスした空気が流れていた。

「どう見ても10代の会話じゃないんだよな…」

俺より頭良いと思う、なんて彼らを褒める先輩。

私達は彼らのデビューをはなから諦めていたくせしてすっかり感情移入してしまっている。

「てか今期の練習生レベル高い」

『それ毎回言ってますよ』

「いや、今期は格別。これまじでビッヒきちゃうんじゃないの？え？」

『期待すればする程期待外れだったときの反動が大きいので調子に乗るのは良くないと思いますよ』

「ジョングクを見る目が優しくなってきたと思ったら、あいも変わらず辛辣だな」

『私が優しいですって？』

「ああ」

『まさか笑』

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