アイノカタチ【青】

＊5＊ ページ6

♡‬ Aside

『ころんくん』

｢あ、A。｣

ころんくんはもう転校生と仲良くなったのか、こっちこっちと手招きするように私の前に転校生を呼んだ。

？｢初めまして。黄司 るぅとです｣

『あ、初めまして』

イケメンが来たと聞いてはいたが、思っていた以上のイケメンぶりに驚き言葉が出なかった
開いた口が塞がらないとはこの事だと悟った。


『ころんくんごめんね。早速案内しよっか』
と、急かすように口に出した。




『ここが音楽室で、こっちが美術室。1階は職員室ね』

丁寧な口調で説明したあと、とあることを思い出した。

『あ！そういえば呼び方決めてなかったね。黄司くんでいいかな。』

る｢るぅとでいいですよ。僕はAさんと呼びますね｣

『るぅとくん、！よろしくね』

軽い会釈をした後、ふところんくんの方を見る

すると


怒ってる、？

と言わんばかりの顔をしてそっぽを向いていたので、つい怖くなりるぅとくんの服の裾を握りしめた。

る｢どうしたんですか？｣

『ううん、何も無い。ごめんね』

あまりの怖さにその場から逃げるように帰ってしまった。

どうしてころんくんが怒っていたのかは分からない。
でも確かに怒っていたんだ。

そんなことを考えているとまたあの時のころんくんの顔を思い出してしまい、嫌でも意識してしまう。

‘もしかしたら好きなのかもしれない’

と、こんな時にまでお気楽な独り言を言いながら家まで帰った。

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