二十九輪の花 ページ30
胸部にタオルを当てられ、私は泣きたくなった。
『…んんっ』
「………」
義勇様…絶対わざとですよね
そう思ってるうちに、イラッとして後ろの義勇様を少し本気で睨みつけた。
「…A……生意気だな。」
義勇様の目が本気になる
これはやばい
直感的に思った時には、もう押し倒されていた。
上半身が全て露出してしまった。
義勇様を見ると、少し怒っていた。
私を更なる恐怖に沈めたのは私を見ながら舌なめずりをした事だ。
これは……
私はハッとした。
息を呑む。
義勇様の”合図”だ。
私はこれが怖くて怖くて…いつも泣いていた。
やだ…いやだ。
表情が曇る、出来事が蘇る。
横に顔を向けた。
怖い…
『……。』
手が伸びてきたので、咄嗟に目を瞑った。
すると、落ちた衣服を丁寧に着させてくれた。
「……自分で出来るなら……やればいい。」
義勇様は立ち上がった。
「…すまない、任務に行ってくる。」
そう言うと、屋敷を出ていってしまった。
……………
一人、屋敷で沈黙を貫く。
安心した…
安心したのだか…どうしてもあの義勇様にびびってしまった。
軽くゆっくり呼吸をする。
まだ…私は義勇様と普通に接することが出来ないかもしれない。
そう思ってしまった。
私を押し倒した時の義勇様…
あれは…
私が恐れている義勇様だ。
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Aの屋敷を出た冨岡は、無表情でこう言った。
「A…Aが…………欲しい。」
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アイリ - もうこの小説は神ってますね…最強です! (2021年12月11日 12時) (レス) @page11 id: 9da3e59768 (このIDを非表示/違反報告)
kyr - エ…。し、小説書くの上手すぎません?…、とてもとても凄くて、惚れました! (2020年8月2日 9時) (レス) id: 1a9dc60db7 (このIDを非表示/違反報告)
くまん(プロフ) - メロンソーダ大好き人間さん» ありがとうございます! 少しスランプ気味だったんですけど、これから遅い更新になると思いますがよろしくお願いします!☆ (2020年1月22日 0時) (レス) id: 7a77bfda0d (このIDを非表示/違反報告)
メロンソーダ大好き人間 - 初めまして!とても面白いですね!!続き凄く気になります!!ゆっくりでいいのでお願いします!!更新頑張ってくださいね!! (2019年12月9日 20時) (レス) id: 0747bee2c2 (このIDを非表示/違反報告)
くまん(プロフ) - しらとぅさん» しらとぅ様、ありがとうございます! 作者は変態なので 皆さんが引いてしまうんじゃないかと内心ひやひやしながら執筆してます笑 コメントして貰えるのって凄く嬉しいし、ありがたいです(T_T) 感謝… (2019年12月3日 0時) (レス) id: 7a77bfda0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃 | 作成日時:2019年11月11日 21時