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「ナミさん、いつまでもそうしていたらスカート、汚れてしまいますよ?」


 アズールはナミに手を差し伸べ
 彼女の体を起き上がらせた
 ナミはピーン、と両足で立つ




「ふふっ、さあ、VIPルームへ行きますか」


 アズールはクスクス笑いながら、ナミの手を握り、部屋に案内しようとした
 ナミは首をふり、出口を指差す




「いけませんよ。まだ何も召し上がっていないでしょう?自慢のドリンクがあるんです」


 アズールは笑顔でナミの手を引いた
 少し強引だ
 ナミはフラフラしている足でブレーキをかけ、首をふった




「ナミさん。来てもらったからには金を注ぎ込んで貰わなければ」


 アズールの言いように、ナミはガーンとなった
 お店に来店したということはそういうこと
 何かしら注文しないといけない

 ナミはおとなしくなった




「ふふっ」


 アズールはそんなナミを見て
 満足そうだった

 そしてすぐにVIPルームへ連れて行った
 VIPルームは部屋の壁がほぼ本棚で埋め尽くされていて、1番奥の壁には大きな金庫があった
 アズールはナミを席に座らせる
 するとアズールが隣に腰掛けた
 ナミは不思議がる




「ここに座ったっていいでしょう?何か文句でも?」


 拗ねるようにそう言うアズール
 いつもの意地悪なアズールの部分が出ていたため、ナミは口にバッテンを作る




「ナミさん、何をご注文なさいますか?もちろん、ドリンクですよね。美味しいの開発できたんですよ。フフフ」


 アズールはナミの返事など聞かず、
 すぐにドリンクを注文した
 ナミのことをある程度知っているため、彼女が遠慮してドリンクを頼まない気が先にしたのだ

 ドリンクの頼み、彼女をここに留まらせる理由はただひとつ



“一緒にいたい”だった




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作者名:真灯 x他1人 | 作成日時:2022年12月5日 18時

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