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 一曲踊り終えると
 マレウスはナミとともにロロのもとへ向かった
 ロロは無言でナミに手を差し伸ばす
 ナミはその手をそっと握った




「……」


 向かい合って踊るのだが、
 お互い無言だった

 ロロはナミをじー、と見つめている
 ナミはロロの突き刺さる視線におどおどする




「貴様、少しは喋ったらどうだ」


 ロロはイライラしていた
 こうして向かい合ってもナミが口を開こうとはしないからだ




「皆の前で歌えるなら、私の前で話すことは容易だろう」


 ロロはナミと話すことを望んでいた
 ナミは口篭りつつ、声を漏らす




「…フランムさん…」


 ナミがロロの名前を呼ぶのはここが初だった




「…なんだその呼び方。憎たらしい」


 ロロは毒を吐く
 ナミは押し黙った
 そんな姿にロロは「うっ…」となる




「いや…もう少し気安く呼んでくれて構わないのだよ」

 
 ロロがナミの肩に乗せていた手が震える




「フランム先輩…?」


 が、すぐに激怒




「そうじゃない。私の名前はロロだ。そう呼べ」


 キツイ表情でロロはナミを見下ろした




「ほら、私を待たせるな」


 ナミは震えた声でロロの名をこぼす




「ロロ…」


「!」


 ロロはナミに名前を呼ばれ、
 胸を打たれた




「ああ、それでいい」


 満足そうに笑みをこぼす




「ロロさんですね」


「さんはいらぬ!ロロでいい!!」


 また振り出しに戻りそうなナミに、ロロは叱責した
 その後ろで




「楽しそうですね」


 とマレウスの隣にいたシルバーが呟く
 マレウスは腕を組んで、ムッとしていた




「僕と踊っていたナミのほうが楽しそうだった」




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作者名:真灯 | 作成日時:2022年11月27日 10時

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