転生したら推しになっていた心境を答えよ。ver.3

あの人探して三千里 ページ28

「あ"〜〜、今は金魚ちゃんに見つかりませんよーに！」


そんなことを言いながら、廊下を全力ダッシュする。
こんな姿見られたらオフられちゃうからな！それは困るんだ！！
バタバタ走る俺がよっぽど珍しいのか、周りの生徒はなんだなんだと見てくる。

「この学園無駄に広々としやがって…！」

ほんと、フロイドくんの足が長いからどうにかなってるんだぞ！！


…じゃないや。
えーっと、ポムフィオーレの知り合いはルークさんとベタちゃん先輩の二人でしょ？
んでもって、ルークさんから何かに誘われた記憶はないから…消去法でベタちゃん先輩があのお方だろう。


「くっそ、この広い学園の中、誰か一人探すって、無理すぎんじゃん！！」

ル「おや！誰をお探しかな？」

「あ"！？ベタちゃん先輩に決まってんだろ！！！」

ル「ふふふ、ヴィルならこっちにいるよ！」

「マジ？！案内して！！」

ル「ウィ！」


ダッ！と俺の前を行くルークさん。

……ん？ルークさん？



「……はぁあああぁあ！？何でウミネコくんいんの！！？怖っ！！！！」

ル「君に呼ばれた気がしたからさ！」

「呼んでねーー…って言いてぇとこだけど今だけは助かったぁ！！」

ル「そうか！それは何よりさ！」


ルークさんの先導により、俺は迷うことなくベタちゃん先輩の所に行くことが出来た。
ふん、前の追いかけっこの事は忘れてあげよう！お兄さんは大人だからね！




ヴィ「…で、二人して走ってきたってわけ？」

ル「ああ、珍しい体験をさせてもらったよ。とても楽しかったさ！」

ヴィ「はぁ…。ルークはともかく、フロイドは何でアタシを探してたのよ。」

「はぁ…はぁ…ッゲホ、ゴホッ」

ヴィ「喋れなくなるまで全力疾走してんじゃないわよ！」

ふ、ふふ、運動得意だったはずなんだけどね…。
上には上がいるもんだ…！ルークさん、息も切らしてないって、マ？


「べ、たちゃ、せんぱ、くれー…いれ、ゲホッ」

ヴィ「ああもう、聞き取れないわよ！落ち着くまで待ってあげるから、さっさと息を整えなさい！！」

ル「ムシュー・愉快犯。早く息を整えたい時は、息を吐く方に意識を向けるといいよ。」

何その豆知識。ありがとうルークさん。
あなたはいい人かもしれない。

ほごせきにん…なんたらだぞ！→←だりぃってお前！！

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