10 入院生活 ページ46
意識の薄れゆく中
ぼんやりとした視界には、誰かが私を囲って見つめている
私の手を握るのは女の人…?
それさえも分からなくなる
啜り泣くような声が私の耳に遠く遠く入ってくる
意識が持たない
息が苦しい
『…あ、りがと…』
いつもお世話してくれた看護師さん
なんだかんだ言って私の心配事に駆けつけてくれたお母さん
私に最善を尽くしてくれた先生
そして、私に初めて恋心を教えてくれた相川真冬
全部、全てに…ありがとう。
暖かい涙がずっと一筋通ると、私の意識は暗闇に包まれ、もう、誰の顔も見れなくなった。
ぴーっと、無造作な機械音が部屋の中に鳴り響く
一人の少女を囲んで啜り泣く大人達
そんな光景には、誰もが胸を痛めるだろう
でも少女は、安らかに眠っていたらしい
悔いも報いもすべて受け入れているかのように。
END
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Cocoa@そらまふらー/crew - 感動しました…涙が止まらない(;∀;) 文才分けてください(( これからも頑張って下さい! (2018年8月14日 21時) (レス) id: 13604fc398 (このIDを非表示/違反報告)
どこかの誰か - 普通に感動してボロ泣きでした(;Д;)こういう話には弱いもんで…。にゅまさんの才能を感じました!これからも色々読んでいきたいです(´ω`) (2018年8月10日 15時) (レス) id: d235b15c87 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - この話は切なくて泣けてしまいました。涙ってこんな簡単に出るのかな?って思いました。 (2018年6月9日 22時) (レス) id: a3a1fc3f89 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 切ないけど、幸せな話で感動しました。 (2018年6月9日 15時) (レス) id: e6be9093a8 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ - ヤバいです。泣きました。私こんなに涙腺緩かったっけ? (2018年6月2日 20時) (レス) id: 46f91ead37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゅま | 作成日時:2018年5月4日 4時