Fateプリキュア！NEXUS (ページ4)

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闇からの解放～恐怖～ページ4

～輝視点～

温かい……

眩しい光で目を瞑っていたが温もりを感じると共にゆっくりと目を開けた

「優……」

そこには見慣れない姿の優が私の手を握っていた

まるで……救世主──メシア──のような

『輝……！

言ったでしょ…この手は離さない、って』

嬉しかった

私のことを必要だと思ってくれる人がいて

『さあ…行こう』

周りにはもう闇はなく光が満ち溢れていた

次に目を開けたときには…────

～優視点～

輝に届いた……

やっと……

今まで黒い姿だった輝は元の姿に戻り、包んでいた黒いものはロストギアのカードに吸い込まれていった。

輝は目を開け今までの戦いでダメージを負っているのが分かる手を見ると、目を見開き恐怖で固まっていた

だから少しでも安心させたかった…

それが今の私にできること────

「もう大丈夫だから…」

優しく抱きしめる

さっきまでのこと覚えてないと思うし

輝にはどうしようもなかったこと…

私も自分が同じ立場だったらこの不可抗力は自力でを止められなかったはず
それくらい強力な力

「だから輝のせいじゃない…」

～輝視点～

目を開け真っ先に飛び込んできたのは優の安堵の表情だった

だが全身傷だらけで血も出ている箇所もある

「私は……」

優は何も言わないがそれは気を遣っているからだと思う

それにアックスがいないのも……

自分の手や身体にも血がべっとりとついているのを見て察する

わたしが…やったの？

そう思った
否これしか思い浮かばなかった

さっきまで感じた温もりが消えていく

また暗闇に戻される

闇が襲ってくる恐怖を感じた

やっと見つけた
大切なもの護りたかったものを、

「私は……傷つけた

この手で……

うぅ……うわああああああーーー！！」

この恐怖をどうにもできなくて、ただただ泣き叫んでいた

正直ロストギアの力に呑まれていたときの記憶がない

だからどうなっていたのかも分からない

優に聞くのも…怖い

私は……どうすれば……

「もう大丈夫だから……」

はっ、とした

聞き慣れた声がしてゆっくりと俯いていた顔をあげる

優は抱きしめてくれていた

きっとすべてを知った上で……

今を受け入れている

「だから輝のせいじゃない」

優も涙声になっている

「もう……いいんだよ

私は輝が戻ってきてくれて嬉しいから」

優の抱きしめる力はより強くなったように感じた