Fateプリキュア！NEXUS (ページ28)

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夢の記憶ページ28

「それで聞きたいことって？」

私達は背中合わせになって座っていた

少しは打ち解けた、とはいえ向き合って直視し話すのはまだ無理だ…
今はこのほうが落ち着いて聞ける

「まずはそうだな……プリキュアになる前から見てた夢のことか」

「夢？」

「ああ。何度も何度も…嫌というほどにな」

本人の前で言っていいのかという不安がよぎるが言えるのは今しかない…チャンスは1度きりだ

私は思い出しながら語った

「2人のプリキュアが出てくる夢だ」

七虹輝はこの夢物語を静かに聞いていた

──荒廃した世界で敵と戦い続けるふたりの戦士
だが、強大な闇の力に敗れ絶体絶命のピンチに陥ってしまう
一人は絶望し泣き崩れていたがもう一人は戦うことを諦めなかった
そして少女は意を決し大切な友と世界を守るために最期まで戦い、散った──

大まかに話したが心当たりがあるなら分かるだろう
ましてや自分のことだとしたら…尚更だ

何故この話題を持ちかけたか、それは確かめたかったからだ
この夢が何を意味していたのか。

静寂の中七虹輝の反応を待つが、それは……

「うん、やっぱり繋がってたね私達」

その言葉と共に私の手を優しく握る
その手は温かい

「それが七虹輝である証であり…私達を繋ぐもの
君は私の偽者、コピーだと言った…でも私達は人格が違うだけの同じ存在なんだ」

少し分かりにくかったが、言いたいことはなんとなく分かった気がした。

その後はロストギアについて話を聞いた

「…あとはロストギアについて知ってることを話してもらおうか」

「うん…君も知っていたほうが良いからね…」

ロストギアに関する事は言いづらいのか七虹輝は暫し黙りこむ
そしてゆっくりと深呼吸をして話し始めた

「結論から言うとね…ロストギアは危険な代物
自らを犠牲にして力を得る
代償として使えば使うほど身体の機能を失う」

その時、自分の中にピンとくる事が浮かぶ
話はまだ続いていた

「そして…その力を解放したとき…強大な力と引き換えに使用者は、死ぬ」

危険という言葉から説明を聞いて嫌な気しかしなかったのだが…やっぱりか
そういえば…死ぬ、という言葉を聞くのは2回目だな…多分

「だから皆のロストギアに関する記憶を封印した…誰も傷ついてほしくなかったから
でも…皆思い出しちゃった…」

本人は抑えているつもりだろうが今にも泣きそうな声だ

「澪もロストギアの力を取り込んで暴走してるからこのままだと……！」

七虹輝は焦っていた