ひとりじゃないんだ。 (ページ33)

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みんな、笑ってページ33

『私は最初、この映画の出演をお断りさせて頂

こうと思っていました。それは、NEWSというグ

ループはあくまで”歌手兼ダンサー”という名目

でやらせていただいていたからです。けれど、

この映画の台本を読ませていただいた時、涙が

止まりませんでした。なぜなら...なぜなら、

私としげの人生にそっくりだったから。まるで

私たちを映画化したのかと思えるほど、この映

画には私たちの人生が詰まっていました。だか

ら、どうしても演じてみたかった。世間様に見

て欲しかった。それで、みんなでじゃあ1回だけ

映画出させてもらおうかとなって、出演させて

もらうことにしました。

まだ言えないことだらけなので、抽象的にお話させてください。

私は、家族...大事な人に、裏切られた経験が

あります。大事な人を裏切った経験もありま

す。また、大事な人に裏切られた経験もありま

す。』

涙がこぼれ始めた。1度大きくため息をついた。

『その度に私は...どん底に突き落とされてき

ました。もう何度この世から消え去りたいと思

ったことか...計り知れません。ですが...その

度に誰かが地上に引っ張りあげてくれました。

その誰かというのは...加藤成亮、小山慶一

郎、手越祐也、増田貴久...です。私が全てを

失って、生きる希望を失った時、この人達はず

っとそばにいてくれた。私が外の世界に戻れる

ように、必死に、でも静かに、そばにいてくれ

た。自分たちも辛かったはずなのに、そばにい

てくれた。私は、この人達に生きようという人

がいます。前は、私はその人のことを裏切って

しまった。その人の苦しみに気づかず、自分勝

手にその人を振り回していた。だからその人を1

番辛い形で失うことになった。』

...沙奈の事だ。沙奈は、深い苦しみを必死でこらえ、私の隣にいてくれた。だから、自分の苦しみと私の苦しみを両方かかえてしまって、どうしようもないくらい心が弱くなってしまって...飛び降りることになってしまったのだった。

所々から嗚咽や泣き声が聞こえる。

『その人を失った時、私は生きるのをやめよう

と思った。だって、その人のために生きていた

から。もう誰のために生きようという人がいな

くなったのだ。だからもうなにがどうでも良く

なった。だから、自分で自分を傷つけた。何度

も何度も傷つけた。』