病気 ページ2
小鳥遊真帆･13歳。私は普通の女子中学生
だと思ってた。
ある日の朝、学校に向かって歩いていると、なんだか周りが緑色にチカチカして見えた。次の瞬間･･･
気がつくと酸素マスクをしてベットの上で眠っていた。
『ここは･･･？』
近くには誰もいなかった。微かに消毒液の匂いがした。あぁ、私、倒れたんだ。だんだんと記憶が蘇ってきた。
近くには誰もいない。お母さん･･･そういえば兄ちゃんの演奏会があるって言ってたな。やっぱり兄ちゃんの方が大事なんだ。
そう思うと少しさみしかった。
｢小鳥遊さん、わかりますか？｣
先生が部屋に入ってきた。そして、私が突然倒れたこと、頭を打っているので詳しい検査が必要なこと、そのためにしばらく入院が必要なことを教えてくれた。
｢それでは、MRI行きましょう。｣
『はい。』
検査室に向かう途中、懐かしい匂いがした。振り返ると、そこには幼馴染の沙奈がいた。沙奈もこちらに気づいたようで
｢･･･真帆？真帆！！｣
と走って近寄ってきた。
｢どうしたの？｣
『なんか倒れちゃって。ちょっと検査が必要みたい。でもたいしたことないよ。』
｢良かった･･･｣
沙奈は幼稚園が同じで、昔から病気がちだったので、入院しているというのはどこかの噂で知っていた。でもまさか同じ病院の隣の部屋になるなんて･･･。少し安心した。
検査が終わった。
｢御両親がいらしたときに一緒にご説明します｣
何故か先生の顔が極端に暗かった。
嫌な予感がした。
｢世界で初めての症例です。｣
私の嫌な予感は、当たってしまった。
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作者名：EMAMA★ | 作成日時：2017年11月30日 19時
