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今までの会話の内容とは全く無縁の名前に思わずどきりとした。口角を上げるロンジュンくんが振り返った視線の先にいたのは、彼と同じ左の胸元に黄緑色で何やら英語が書かれている黒いTシャツを身に纏ったジェノくんだった。
「俺サビ前の振りジェミナに教わってくるから、これよろしく」
パシッと音をたててロンジュンくんとすれ違ったジェノくんの腕にあったのはジャグだった。そういや、ロンジュンくんジャグにスポドリ入れるためにわざわざ体育館の外まで降りてきたのでは…。きっと面倒臭くてジェノくんに押し付けたんだろうな。相変わらず健在のロンジュンくんのそういうところに思わず笑ってしまった。
「何笑ってるの」
むすっとした表情で近づいてきたジェノくんが、隣の水道でジャグの蓋を開ける。ロンジュンくんに何も言い返さないで真面目だな、と何回思ったであろう感心を隣の彼に向けながら口を開いた。
「いや、なんでもないよ」
「何にもなかったら笑わないと思うんだけど」
「なんで拗ねてるの」
「拗ねてないし」
言葉の隙間に笑いを混ぜながら言葉を発した私にジェノくんは少し口を尖らせた。また、ふふ、と笑みがこぼれた私を見て、ほらまた！と言った。
｢文化祭の日、ダンス部何かやるの？｣
｢うん。体育館で踊るよ｣
少しの間の後、ミンジュちゃんとか連れて見に来れば？という音が耳に入った。ダンス部か、いつもと違うジェノくんの姿が見られるならぜひ見に行きたいものだ。
｢うん、行くね｣
｢え、ほんとに来てくれるの？｣
｢え？行くよ。時間教えてくれればその時間はシフト空けとくから｣
以前委員長が私のクラスはシフトを組んで回すと言っていたので、その時間あけておけばダンスを見に行けるだろう。ジェノくんは口に手を当てて、ぼーっとしていた。
｢どうした？生きてる？おーい｣
｢あ、ごめん、びっくりして｣
｢びっくりって、ジェノくんから誘ったのに？｣
からかいながら言うと、うん、と少し耳を赤くして視線を落として頷いた。なんだ今の反応。どこかで見たことある。頭の中で既視感を覚えながら、私はジャグの蓋を閉めた。
｢じゃあ、私練習戻らないと｣
｢うん、頑張って｣
｢ジェノくんもね｣
｢ありがと｣
目を細めて微笑む彼の背中を通り過ぎ、私は体育館へと戻って行った。その時の彼の表情は見えなかった。
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ほのか(プロフ) - ジュンさん» はい！頑張ってください！ (2021年3月28日 15時) (
レス) id: a62bd22554 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン - ほのかさん» ありがとうございますー！TT 前回の更新から1週間もあいて待たせてしまいすみませんTT 文化祭の流れで色々ニヤニヤしながら内容を考えていました。これからも楽しみに読んでいただけると嬉しいです^^ (2021年3月28日 13時) (レス) id: 574c7b7109 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 早く続きが楽しみです！！！ほんっとに楽しみなんです (2021年3月25日 11時) (レス) id: a62bd22554 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン - さなこさん» コメントありがとうございます！TT 感謝感激です…これからどんどん進展していく予定ですので是非ともこれからも楽しんで下さい^^ (2021年3月20日 13時) (レス) id: 574c7b7109 (このIDを非表示/違反報告)
さなこ(プロフ) - ぐおおおおという気持ちでたのしませてもらってます(褒め言葉です) (2021年3月18日 23時) (レス) id: a10af9d64e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジュン
| 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/baekotowhani/
作成日時：2021年2月28日 20時
