もう一度恋してみませんか？２【K・N】 (ページ32)

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『ああ、そうだよ。小さい頃、両親の仕事が忙しくて帰れない時には、Aの家で飯食って、風呂も一緒に入ってたんだ。恋愛感情なんてあるわけねぇだろ』

櫻井が話を続ける。

『そんなの初めて聞いたよ。マジかよ。だから、Aちゃん、さっき翔さんの事を翔って呼び捨てにしたの？』

『え？』

『気づいてなかったの？。さっきAちゃん、何回か翔って呼んでたから変だなと思ったんだよね』

『あの馬鹿！。会社では呼ぶなって言ってるのに』

『ふーん。そうなんだ。幼馴染ねえ。
そんな風には見えないんだけどなぁ。翔さん絶対にAちゃんが好きだと思ってたよ』

『だから、好きとかありえねぇって。あいつがガキの時から知ってんだねから、そんな感情あるわけねぇんだよ。どっちかってえと、あいつは妹みたいな存在なんだ』

『そうかなぁ』

櫻井の言葉に、まだ納得がいかない松本。

『お前なぁ。俺がそう言ってんだから、間違いねぇよ。それよりさ、この事は誰にも言うなよな。別にバレても困らんが、気にする奴がいないとは限らないからな』

櫻井がやれやれって顔をして松本を見る。

『それはわかってるけど、幼馴染ねぇ。妹ねぇ。』

納得いかない顔の松本に

『お前さぁ、人の心配してるより、自分の事をキチンとしろよな』

櫻井の言葉に

『え？。俺？。なんかした？』

『なんかってお前。昼間の電話だよ』

櫻井の言葉に顔色が変わる松本。

『…… あれはなんでもないから、気にしないで。』

慌てる松本の姿に、ハッとする櫻井。
松本の態度に何か心当たりがあるみたいな顔をする。
でもすぐに、普通の顔に戻り松本に話しかける。

『まあ、いいや。プライベートに踏み込むつもりはねぇしな。だからさ、プライベートを仕事に持ち込むなよな』

『わかってるって』

櫻井の言葉にムッとする松本。

『そっか…。なら、これ以上は聞かないから。俺の話も終わりな。それよりさ、明日からAが二宮和也に張り付きになるからさ、お前悪いけどフォロー出来るところは頼むな』

櫻井が話を切り替える。

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