もう一度恋してみませんか？２【K・N】 (ページ16)

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60 コンシェルジェ影山の内緒話ページ16

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影山さんは何か考えている顔つきで、少し無言の時間が続く…

目を伏せて人差し指を唇に当てて考え込む姿が素敵…

あ、いやいや、今はそんな事言って場合じゃないし。
でもね、私の好みの顔だわ…

影山さんの顔を見つめて、あらぬ事を考えていたら

『あーもう、まどろっこしい！。大変申し訳ありませんが、今からは、コンシェルジェじゃなくて、ただの影山で話をするわ。』

なにこれ？
タメ口と丁寧語が混ざってる。

『失言しちゃったから、この際話しておくね。本当はさ、職務違反になるんだけど、色々考えたら話しておいた方が良いと思うんだよね。たださ、俺から聞いたのは内緒にしてね。Aちゃんを信用して話すんだからね。』

影山さんがいきなり砕けた口調になる。

Aちゃん？
え？
いきなり山科さんからAちゃん？
砕け過ぎじゃない。

まあ、好みの顔の男性に名前で呼ばれたら悪い気はしないけどね。

影山さんは声のトーンを落として、私の耳元近くでヒソヒソ声で話しを続ける

『あの人はね、新しい女性の編集者が来ると、いつも無理な注文して試すんだ。』

急に砕けた口調になった影山さんが、眉をひそめながら話す。

「試すって、何をですか？。」

『あの人ね、人気作家だし可愛い顔してるでしょ。それにこのマンション。部屋だってかなり広い。
誰が見ても相当お金持ちだとわかるよね。だからさぁ、女性の編集者のほとんどは媚びるわけよ。
あわよくば二宮和也の彼女にとか思っちゃうわけ。』

いきなりの爆弾発言

「ええーーっ！嘘でしょ？。なにそれ？。編集者として最低最悪！。」

ついつい声高になるし、タメ口になる。

『しーっ！。声がデカイよ。』

突然、影山さんの手のひらで口を押さえられて、
ドキドキしてしまう。

「あ、あの…。」

『あ、ゴメン、ゴメン。』

塞がれた口が楽になったら、影山さんが話を続ける。

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