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59 ハーブティー ページ15




「これは?。」

『ハーブティーでございます。気持ちが疲れたときに良いですよ。山科様、二宮様の担当になられてまだ2日目。なのに、ずいぶん振り回されて疲れたお顔をしてらっしゃる。精神的にお疲れでしょう。どうぞお飲み下さい。』


「綺麗…。」

透明なガラスのティーカップに、真っ赤な色のハーブティー。水面には緑色の葉っぱが浮いてる。


『これはハイビスカスティーでございます。上に乗っているのはミントです。まずは目でお楽しみ下さい。』

カップを持ち上げて見ると
エントランスの照明が透明なガラスに反射して綺麗
ゆらりと揺れるミントの葉っぱが不思議と癒してくれる。

カップに口をつけてゆっくり飲むと、

「美味しい。」

ほんのりとミントの香りが鼻をくすぐる

ハイビスカスだから酸っぱいかと思っていたら

「甘いのね。」

影山さんの顔を見たら優しい笑顔で

『はい、極上の蜂蜜を入れております。これで気持ちを落ち着けてお帰り下さい。』

そう言って、頭を下げた。

「どうして私にそこまで良くして下さるんですか?。影山さんとお会いしてからまだ二日ですよね。」

素直な疑問をぶつけてみた。

『左様でございますね。昨日初めてお会いして、まだ二日目でございますね。
ですがわたくし、昼間の出来事の様に、山科様の機転が利くところや、二宮様の無理なご注文に明るい笑顔で頑張られているところを拝見いたしまして、なんと申せばよろしいでしょうか、応援させて頂きたくて。』

「ありがとうございます。まだ二日間なのに、そんな風に見ていただけていて嬉しい。でも、二宮先生の無理な注文って。なんでご存知なんですか?。」

私の問いかけに、影山さんはシマッタ!
って少し慌てた顔をした。


『あちゃー!。失敗したぁー。これオフレコだったんだ。』

「え?。」

なぜか、突然砕けた口調になる。


『失礼いたしました山科様。今の話は聞かなかった事にして頂けますか?。』

慌てて口調が元に戻る

何かあるよね?。
今、口が滑った事、聞きたいんだけど。

「影山さん、できればその辺詳しく聞きたいんですけど。」

ちょっとプッシュしてみる。

『あ、いやっ…それは…。』

冷静な態度を崩さない影山さんが狼狽えてる。
きっと何かがあるはず。

「明日からも、二宮先生の所に来なきゃいけないから、色々教えて貰いたいんですよね。そうじゃなければ、お世話できません。」

少し強めにプッシュしてみた。


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作者名:☆さく☆ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=hiro2215  
作成日時:2016年6月10日 15時

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