3−金棒のアルビダ ページ3
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クー、クー、とカモメが鳴いている。そんな空の下、小船が一隻、海の上をゆっくりと、風や波の流れに任せて進んでいる。
それに乗るは、モンキー・D・A。彼女は海賊になるために海に出た。今、仲間探しの最中である。しかし、そんな彼女は今、遭難していた。
｢あっはっはっは！こーんなに気持ちいい日だってのに、この船旅はひとまず遭難って事になるな！｣
普通の人ならば、こんな状況では慌てふためくのだろう。しかし、Aは呑気に笑っている。なんと言うか、抜けているのだ。
しかも、ただの遭難ではない。海流が渦を巻き、今にもAと小船を呑み込もうとしている。それでも、この呑気さだ。
｢助けてほしいけど、誰もいないし…泳げないし…。あ、こんな状況じゃ泳げても意味ないか！｣
なんだよ、意味ねーな。とAが一人納得していると、大渦はAと小船を呑み込んだ。Aはそのまま、海の中へ消えてしまった。
＊＊
とある島に、一隻の船が停泊している。海賊船である事を意味する、黒い旗。海賊旗が、ゆらゆらと風に靡いている。ハートの目をしたアヒルの船首に、ピンクと白を主とした船。そんな船の甲板で、船縁をツー、と指が伝う。指を離すと埃がついていた。
「何だい？この埃は…」
女性の低い声が、船内の空気を冷たくする。
「も、申し訳ありません、アルビダ様！！船は隅から隅まで掃除したつもりでしたが…や、やり直しますので、どうか、どうか……！」
「どうか…何だい？」
女は、体を震わせて何かを逃れようとする男を睨めつける。
「金棒だけは…！！いやだ死にたくない！！」
男は金棒を振り下ろされ、倒れた。男の血が、ポタリポタリと金棒から滴り落ちる。周囲の男達は、怯えながらその様子を見ていた。
「コビー！この海で1番美しいものは何だい？」
「え、えへへへ、もちろんそれは、レディー・アルビダ様です！えへへへ」
この船に似つかわしくない少年がいた。コビーと呼ばれた少年だ。彼は、アルビダの機嫌をこれ以上損ねないよう、作り笑いで対応していた。
「そうさ！！だからアタシは、汚いものが大嫌いなのさ！！美しいアタシが乗る船も、美しくなきゃねェ！そうだろう？」
「そ、そうですね、えへへ」
威圧感。射るような目付きでコビーを見る。その場にコビーは正座した。
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星 - 小説めちゃくちゃ面白くて大好きです！続きがとても気になります！更新楽しみにしています！ (2023年1月8日 1時) (
レス) id: 5b6bab53ae (このIDを非表示/違反報告)
ボブ(プロフ) - とても面白いと思いました。更新されるのを待ってます。(o^^o) (2022年8月21日 5時) (レス) @page23 id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
僕達はエンジェル(プロフ) - 紅藍泉。さん» コメントありがとうございます！返信が遅れてしまい、申し訳ありません。わわ、探して下さりありがとうございます！少しでも多く更新できるよう、頑張ります！励みになります！本当にありがとうございます！ (2021年3月7日 22時) (レス) id: 96929d0a4c (このIDを非表示/違反報告)
紅藍泉。(プロフ) - 続編いってらしたんですね！スマホ変えたら探すのに苦労しましてみれなかったのですよ泣。更新頑張ってくださいねっ！これまでと変わらず応援しております！ (2021年2月14日 3時) (レス) id: 04165fdadd (このIDを非表示/違反報告)
僕達はエンジェル(プロフ) - らんかさん» 返信が遅れてしまい、申し訳ございません！コメントありがとうございます！！少しずつ少しずつ、書き溜めていたんですが、思うような文が書けておらず、消してしまいました。時間がかかると思いますが、お待ちいただけると嬉しいです！励みになります！ (2021年1月2日 10時) (レス) id: d588c749f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：僕達はエンジェル | 作成日時：2020年9月6日 17時
