44.親愛 ページ44
**
「どうかお願い致します！」
バッ、と頭を下げる朱桜様。
その行動から冗談ではないことが、すぐ分かりました。
「そんなの……
了承しない訳ないじゃないですか！」
がたっ、と勢い良く立ち上がる母。
声は意気揚々としています。
母は、ね、貴方…！、と父に問い掛けます。
「あ、あぁ…此方としては願ってもいないことだな」
にこり、と微笑む父。
「本当ですか…！？」
その言葉に、朱桜様は頭を勢い良く上げ立ち上がります。
「あぁ、成瀬家と朱桜家の婚約を許諾しよう。
朱桜様、Aを__娘を宜しくお願い致します。」
父は深く礼をし、それに続くように母も礼をします。
「ありがとうございます…！
必ず、成瀬…Aさんを幸せにします！」
.
成瀬家と朱桜家との婚約が成立し、
朱桜様は御両親へいち早く報告をする為、世間話もそこそこに、成瀬家の屋敷をあとにしました。
混乱状態だった私の頭も、何とか状況を把握し今は落ち着きを取り戻しました。
「成瀬さん、本日は驚かせてしまい申し訳ありませんでした」
車に乗り込む前に、朱桜様は私へ言葉を投げ掛けました。
『本当に吃驚しました。
今でも、信じられていませんもの。
嬉しすぎて、夢なのではないのかと…。』
今日の出来事が現実のものならば、
私と朱桜様は、“両想い”ということになります。
ふられる覚悟で告白したというのに……こんなの簡単に信じられる訳ないじゃないですか…！？
「信じらない、ですか…
ならば、今、此処で、夢ではないことを
証明してあげましょうか…？」
そう言いながら、顔を近付けてくる朱桜様。
『…ｯ』
体が固まり思わず、ぎゅっ、と目を瞑ります。
ﾁｭｯ
リップ音が響いたと同時に感じる頬の違和感。
そこから頬にキスをされたのだと気付きました。
そして、朱桜様は耳元で囁きます。
「こういうのは、本当に好きな人にしかしませんよ。
勿論、likeではなくloveですよ？」
朱桜様の言動で、体温が急上昇します。
恐らく顔は真っ赤でしょう。
その私の表情を見た朱桜様は、
くすり、と笑い
「可愛い…♪」
と、小悪魔のような微笑みで呟くのでした。
その後更に体温が上昇したのは言うまでもありません。
**
頬へのキスの意味･･･親愛
**
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 504人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すのーどろっぷ(プロフ) - 蒼穹さん» わぁあああありがとうございます！！胸きゅんをお届けできてよかったです^^* (2017年12月31日 0時) (
レス) id: 9445aaa6c2 (このIDを非表示/違反報告)
蒼穹(プロフ) - 司くんがヤバい(語彙力)久しぶりにキュンキュンしたよ！ (2017年12月31日 0時) (レス) id: 52262e91ae (このIDを非表示/違反報告)
すのーどろっぷ(プロフ) - 遥さん» 遥さん…!!嬉しいお言葉ありがとうございます!!私も遥さんの作品(零さんの小説等)読ませていただいております!! (2017年12月2日 21時) (レス) id: 59eb69c453 (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - すのーどろっぷさん、完結おめでとうございます＆番外編待ってました…！これからも読ませてもらいます♪ (2017年12月2日 21時) (レス) id: 59201c6d0a (このIDを非表示/違反報告)
すのーどろっぷ(プロフ) - 泉実さん» あぁありがとうございます!!喜んもらえて嬉しいです;;;;り、リクエストまで…!!了解致しました!初デートする2人、書かせていただきます!! (2017年11月29日 19時) (レス) id: 59eb69c453 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
