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そうしてしばらくして落ち着いてから
「…あったかいコーヒーでも飲みながらあっちに座ろうよ」
私がそういうと、彼は嬉しそうに、うん。と言った。
子犬がしっぽを振っているような、そのかわいい姿に不覚にもキュンとしてしまう。
私が先に座ると彼も後に続いて、
私の顔をずっと見てくる。
……
「……じゃーコーヒーを…」
立ちあがろうとしたらさっと手首をつかまれて戻される。
「いや、やっぱいい。離れんな。」
「え?…うん」
もう一度座り直したら、
「……めっちゃ見てくる」
その顔は、私のことが大好きだと言っている表情だ。
「……だって好きだから。」
まだ潤んでいる目でそう言われる。
すごく素直。
「…急に…なんなの」
「急じゃない。ずっと思ってる。」
………困ったな。
ストッパー外れたみたいだ。
「………私がいなくなるって思ったらこんなに弱くなっちゃうのね、ユンギさん。」
「うん。」
「もうほんとに一生私しか好きになれないね?」
「うん。」
「今日は、あぁとかおう、じゃなくてうん、なのかわいいね」
「……るさい。」
ちょっと照れくさそうに私の肩にもたれかかってくる。
.
「…なぁ。」
彼が口を開く。
「………キム・ドヒョンってやつ」
「あ、うん、先輩が?」
「…………もう会うな。」
「え?」
なんで?
「……俺よりもかっこいいから。会ってほしくない。」
ええええええええええ
突然のヤキモチに私の体温はぐっとあがる。
「…」
「……おい。黙るのはなしだ。恥ずかしいだろうが。」
「いや、ちょっとびっくりしちゃって。」
そりゃ返す言葉なくなるよーー
「……でもどうして?」
「……色々教えてもらったんだよ。お前のこと。すごい大人っぽくてさ。俺よりも年上みたいにしっかりしてて。……そんなやつに会わせたくねーよ。惚れられたら困る。」
「……一応惚れてたんだけど。」
「ん!」
ユンギさんが体制を直して私を睨んできた。
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Muu(プロフ) - ゆうさん» とても嬉しい言葉をありがとうございます!少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。 (2022年9月6日 17時) (レス) id: 350ffc1ce7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 最高でした。 (2022年8月11日 19時) (レス) @page46 id: be7c7766b1 (このIDを非表示/違反報告)
Muu(プロフ) - ユンギペンさん» ありがとうございます!完結へと一気に書き進められたのは、まさしくこのメッセージのおかげです! (2022年6月25日 2時) (レス) id: 350ffc1ce7 (このIDを非表示/違反報告)
ユンギペン - 続き楽しみに待っています!更新頑張ってください😊いつもお疲れ様です☺️ (2022年6月23日 22時) (レス) id: b9da242e25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Muu | 作成日時:2021年9月15日 17時