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ピンポーン、と無機質なチャイムが鳴り響く。
素人の私にでもわかるいい素材を使い立ち尽くしていたマンションの中に入る。
管理人さんに「友達と会う」と告げ、何とかはいることができた。
エントランスは傷ひとつないピカピカな大理石がふんだんにあしらわれており、靴で踏んでいいものかと混乱した。

聞けばこのマンション、20階建てなんだとか。ヤバイ。そして相川はその20階に住んでいるそうだ。お金持ちすぎるだろ。
そしてなんとかエレベーターに乗り、広いマンションの中歩いてやっと相川の部屋へとたどり着くことができた。







「……はい」



機械越しに相川の掠れた声が聞こえる。
体が震える。唇が喋ることを拒んでいる。だけど、きちんと怒らなきゃ。



『……山本、だけど……』


不意に相川の息を飲む声が聞こえた。もしかして待っていたのだろうか。ドキドキと心臓が騒がしくなっていくと共に、カチャリ、と解錠したような音ともに扉は開いた。







「……来てくれたんだ」

『は、話があるからっ……!』




前回に開き、たたきにたってクスリと笑う相川の顔が見えた。
帰ってから少したっているからなのか、相川は制服からシンプルなジーンズとTシャツに着替えていて、それもまたドキッとしてしまった。

強がるかのように発した言葉を、相川は深追いせず「どうぞ」と、快く敷居を跨ぐことを許してくれる。
また大理石だ。たたきの部分をチラチラと見ながらも靴を脱ぎ、ものすごくよさそうな木材の上に乗る。
こんなところに相川は住んでいるのか。と思っていたが、次第に靴が相川の一足しかないのに疑問に思い始めた。





「……ごめんね。散らかってて」

『あっ、いやっ、お、おかまいなく……』



リビングにはいるとやはり大きなテーブルやソファ、テレビ、等、シンプルなのにも関わらず高級感を漂わせている部屋がそこにはあった。
渋々ソファに誘導され座ってまじまじと部屋を眺めていると、相川は紅茶を淹れて、カチャリと音をならしテーブルにおいてくれた。

それを一口飲めば、上品な美味しさが口一杯に広がる。
そして、少しだけ落ち着いた。
ほっ、と安堵のため息をついていると、相川は向かい側の一人用ソファに腰掛け、私を見始める。







「……で、どうしたの?」



嬉しそうに頬を赤らめて、彼は笑った。

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設定タグ:歌い手 , まふまふ , 学パロ   
作品ジャンル:ラブコメ
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ちょこ - とてもよかったです!その後話がもっと欲しい! (2021年3月14日 1時) (レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - リート@暫く浮上しません。さん» 返信が遅れてしまい申し訳ございません……!!ありがとうございます!そういっていただけてとても嬉しく思います!はい!だらだらします!()コメントありがとうございます! (2019年11月9日 21時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
リート@暫く浮上しません。(プロフ) - 完結おめでとうございます。最初から最後まで二回も見るくらい、面白い作品でした。羨ましい。ゆっくり休んで疲れを癒してくださいね。改めまして、完結おめでとうございます。 (2019年10月4日 7時) (レス) id: 5e7567a452 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - 雨月冷さん» こちらこそいつもみていただきありがとうございます!!このお話、結構ストーリー凝っていたのでそういっていただけると頑張った甲斐があります!はい!是非楽しみにしていてくださいね!頑張ります! (2019年10月3日 23時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - 絆さん» こちらこそいつもありがとうございます!!あ、その心配はありませんよ!私、めちゃめちゃずぼらですので!!( ・`д・´)ご心配していただけて誠に嬉しく思います!ありがとうございます!!!! (2019年10月3日 23時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鶯餡 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年9月11日 7時

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