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「……っ！」
城下町での警備を続けている中、突然悪寒により身震いをする優はいた。
顔はさぁっと青ざめて、原因不明の症状。
「た、隊長？どうしましたか？」
隊員は心配そうに優の体調をうかがってくる。
優はそんな隊員たちに心配をかけたくなかった。そのため、にっこり、と笑顔を作って……。
「あははっ！何でもあらへんよ！隊長の体調は良好ってな！わっはっは！」
ヘラヘラと、不安を隠すように笑った。
隊員たちは苦笑いや真顔、無表情で優をみてくる。……それだ。それでいいのだ。
もしかしたら、あの人、彼女に何かあったのかもしれない。
優の胸の中の騒ぎは、おさまることを知らなかった。
**********
景色はいっそう代わり、真冬の部屋だ。
真冬の熱はだんだんと冷めていき、そこまで気分は良くないが、悪くもないのでただ暇潰しに本を読んでいた。
真冬の主、Aに聞かせた、たなばた、のお話だ。
子供向けの絵本にもかかわらず、この本に心を打たれていた真冬。
読んでいる最中、何か嫌な予感が真冬の頭によぎったのだ。
今朝の胸騒ぎの正体は、これだったのかもしれない。
真冬はずきずきと関節痛で痛む足を動かし、ベッドから降りる。
そして、城下町の見える窓を見下ろした。
皆は夕方と言うのに人でごった返していて。
妙に不安を覚える。
「A様……？」
彼女がいる気がしない。
どこか、遠いところへ行ってしまったような。
赤い目を見開く。
迷子か？嫌、そらるさんと渉さんがいる。彼らなら目を離すこともないだろう
でも、もしかしたら……。
不安が胸を支配して、真冬は膝をおって座りこんでしまう。
頭痛がしてきた。息切れも。吐き気も。
真冬の思い違いかもしれない。勘違いかもしれない。だけど、その可能性を肯定できる反面、否定することもできた。
「……や、やだっ………こわいっ……」
自分で自分を抱き締めるようにして腕を体に回す。
身体中が小刻みに震えて、まともに動くことさえままならない。
あの子がいなくなったら……もしもどこかで殺されたりでもしていたら……そう思うだけで、真冬の心を殺すのには充分すぎた。
「どこっ……どこにいるのっ…？」
ただ、側にいない彼女を求めるだけだった。
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ちょこ - とてもよかったです！結ばれたあとのお話が欲しいです！ (2020年1月15日 20時) (
レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - mokoさん» ありがたいです……！！！ですけど、きちんとお目目休めてくださいね！……ありがとうございます！！頑張ります！(Ｏﾟ皿ﾟＯ) (2019年10月3日 23時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - 絆さん» はい！やから始まってので終わる鶯餡です！ありがとうございます！！！！私ハッピーエンド主義者なので、そこ思いが伝わっていましたらとても幸いです！はい！頑張ります！(返信遅れて誠に申し訳ございません……) (2019年10月3日 23時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
moko - 最初から最後まで１日で読みきってしまいましたww次の日学校なのにオールしましたwwすっごい面白かったです！これからも頑張ってください！応援しています♪ (2019年9月30日 5時) (レス) id: 711f63988a (このIDを非表示/違反報告)
絆 - やからはじまってので終わる鶯餡さん！！鶯餡さんの作品大好きです！！鶯餡さんの作品はどの作品を読んでいても心が暖かくなります！これからも楽しみにしています！無理はなさらないでください！ (2019年9月7日 19時) (レス) id: da343c4ed4 (このIDを非表示/違反報告)
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