17話 ページ17
今日はキヨ兄ちゃんの家にお泊まり。
ドキドキしすぎて今日の授業全く頭に入ってこなかった。
私はさっき学校から帰って来て、制服から私服に着替えた後お泊まり用の荷物を持ってキヨ兄ちゃん家の前にいる。
さっきからインターホンを押そうとしては止めて、押そうとしては止めてを繰り返している。
…よし、覚悟を決めて!!ピッ!
とインターホンを押すと、数秒後に玄関のドアが開いた。
「はーい」
「!キヨ兄ちゃんメガネだ」
珍しい!いつもはコンタクトなのに。
見慣れなくてじーっとみていると、キヨ兄ちゃんはバツが悪そうに目を逸らした。
「家の中ぐらい楽させてくれよ」
「メガネ似合ってるよ!かっこいい」
キヨ兄ちゃんは、いたずらを思いついた少年の様に片眉を上げると顔を近づけてきた。
キヨ兄ちゃんの綺麗な顔が数センチの距離で私を見つめている。
「メガネしてなくてもかっこいいだろ」
「う、うん…どっちもかっこいいよ」
と、1歩下がろうとした足を止める。
頭の中にフジさんの声が再生されたからだ。
「あからさまじゃないボディータッチはどうかな。男なら結構ドキッと来ると思うよ」
あからさまじゃないボディータッチ。
私はキヨ兄ちゃんの髪にそっと手を伸ばし、クスッと笑う。
「かっこいいけど寝癖跳ねてるよ。いつもビシッと決めてるキヨ兄ちゃんもかっこいいけど、寝癖跳ねてるキヨ兄ちゃんは可愛らしいね」
なでなでと寝癖を整える振りをして頭をなでる。
こ、これ結構いいんじゃない!?
顔がニヤけないように笑顔を保つ。
「ばーか。男に可愛いなんて言うんじゃねぇ」
キヨ兄ちゃんはぱっと体を離すと、さっさっと家の中へ入ってしまった。
だめだったか…いや!作戦はまだまだある!!
私はお邪魔します!と声をかけキヨ兄ちゃん家へ足を進めた。
「わぁ…あんまり変わってない」
キヨ兄ちゃんの部屋は昔とあまり変わってなくて、変わったと言えば少しおシャレになったかな?って感じ。
キヨ兄ちゃんの部屋には布団が1式畳まれており、私用に運んでくれたんだなって喜んでしまった。
「んで、早速ですが夕食なに食べにいく?」
キヨ兄ちゃんは出前でもいいよっとスマホを取り出し、私の返事を待っている。
ちょ、ちょっと待って!キヨ兄ちゃん外食多くない!?
「私が作るよ」
キヨ兄ちゃんは信じられないと言いたげに目を見開いた。
「黒焦げの物とか作らない?」
思いっきり睨んでおいた。
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*:まりな:*(プロフ) - 夢吏ちゃんさん» レスありがとうございます!通知溜まりすぎで…完結した時すぐに見れなくてごめんなさい!お気に入り作者にも登録しました!…結構前だけど…。これからも頑張ってください!1ファンとして応援してます! (2020年5月26日 16時) (レス) id: ce0c123210 (このIDを非表示/違反報告)
夢吏ちゃん(プロフ) - *:まりな:*さん» ありがとうございます…!!えへへそんなに褒めて貰えて嬉しいです!ありがとうございます!次作でもお会いできたら嬉しいです! (2020年5月25日 17時) (レス) id: 83cad32c9a (このIDを非表示/違反報告)
*:まりな:*(プロフ) - わああああ!完結おめでとうございます!はぁもう…泣きました。(これほんと)タメ口やばいと思いましたか?私は思いました。知らねぇよ。いやー、なんかもう…満足です!作者さん!愛してる!ぶちゅ (2020年5月21日 23時) (レス) id: ce0c123210 (このIDを非表示/違反報告)
夢吏ちゃん(プロフ) - 甘党。さん» 初めましてコメントありがとうございます!ずっと見て頂いてたんですね…!甘党。様が見て下さっていた1hitが凄く励まされました…!次の小説も近々公開しますので…!自作でも応援のほどよろしくお願い致します! (2020年1月12日 4時) (レス) id: 83cad32c9a (このIDを非表示/違反報告)
甘党。(プロフ) - 完結おめでとうございます…!今までコメントはしなかったんですけどずっと見てました!次の小説も全裸待機させていただきますね^ ^ (2020年1月5日 10時) (レス) id: 93d0b6d41e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢吏ちゃん | 作成日時:2019年5月6日 10時