【オリオンの刻印】日本の女神？元通り魔ですが (ページ18)

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第14人目オーストラリア戦、開始ページ18

ドリブルの練習中、ボールを蹴りながら訊かれた。
「一星はどうだ？」
「そうですね……まだ円堂さんにちょっかいかけてるみたいです。他の人にも媚を売っています。」
よっと。鬼道さんのスライディングを躱す。
ああ、それと。
「一星充の彼女になりました」

沈黙

「情報を得るためだな？それは……反対しないが。
一星に何かされるかもしれないからな？
そこは気をつけろよ？」
ふふっ
「大丈夫ですよ～防衛はします」
「そういうことじゃなくてな……」
こんなに困惑する鬼道さんは初めてかもしれない。
「この話やめましょ！そうだ、トリッキープレーの対策って何かありますか？」
「トリッキープレー……その可能性も否めないな」

「情報を規制されたのは少しばかり痛いね」
「でも一星が映像を持っていたから大丈夫だよ！」
「んーそこなんだけど、あれは偽物じゃない？」
「えっ？」
オーストラリア戦。
韓国戦(この前)のようなことがないとは言い切れない。私も気をつけてないと。
スタメンメンバーの中にいるあいつ。
一星充は、私達の敵だ。
「皆、俺達は日本代表だ！どんな困難があろうとも絶対に勝つ！」
「はい！」

アップの最中チラリと敵を見る。
『太陽のサタン』なんて異名がついてるけどねぇ
サタン・ゴール、あいつのことだな

「さあ日本対オーストラリア！まもなくキッフオフです！今日はどんな試合になるでしょうか！
両チームがポジションに着きました！」
異様な雰囲気が漂う。
「試合開始です！」

ボールは明日人と共に進む。
「豪炎寺さんの分までやってやる！」
立ちはだかる敵が手を広げて迎え撃つ。
これぐらいなら余裕＿＿＿
しかしボールは、呆気なく取られてしまう。
え？明日人に限ってこんなこと普通ありえない
「えっ……何で」
「どうした明日人？何みすみす取られているんだ」
「らしくないな」
「ったく、真面目にやれよ」
「は、はい……」

何かおかしい……けどまず前進を止めないと
「止める！」
「クククッ」
「おっと！日本の女神・金山が稲森に続きあっさり抜かれてしまった！」
っ、あれ？私確かにスライディングして
「どうしたお前ら！調子が悪いぞ」
「すみません……」

まずいなこれ、私達ボールも取れないなんて