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有岡side
慧「 やっ……ぃやぁ…… 」
耳に響くような悲痛な叫び声。
異常なほどに怯えだした彼の視線の先には
これまた異様な雰囲気漂う謎の女がいた。
乱れた髪、ほつれた服、焦点の合わない瞳
そして、不気味な笑顔。
フラフラとおぼつかない足取りで
それでも真っ直ぐ鋭い視線を失う事はなく。
「 んふふっ……ふっ…… 」
何かに取り憑かれたように微笑みながら
ジリジリと距離を縮めるその姿は
まさに怨念の塊のようで。
背筋に走る寒気を感じつつも
気付けば不思議と体が勝手に動いていた。
大「 これ以上っ………近づくな 」
小さく縮こまる慧を背に
こちらへ歩み寄る女の前へと立ちはだかる。
「 あなた………邪魔 」
大「 っ…あんたこそ、誰だよ 」
頭の中で、警報が鳴り響く。
早く、今すぐ逃げろと。
一瞬でも気を抜けば囚われるほどの殺気と
今にも喰い付かれそうな敵視した瞳。
指先から足先まで
硬直したかのように動かない己の体。
異常だ、どう見ても普通ではない。
それはとっくに分かっている。
分かってはいるけど
慧「 大ちゃ……っ 」
俺に助けを求める声が
しがみつかれた腕から感じる彼の震えが
俺を踏みとどまらせた。
大「 っ、あっせんせー!! 」
「 __っ⁉ 」
指を指した廊下へと振り向いたその瞬間
彼女が隙を見せたその一瞬
どうにか助けをと
ナースコールに伸ばした手は
「 なーんて、バレバレよ……うそつきさん 」
触れることさえ叶わず
強い衝撃とともに宙を舞い
大「 っ……いっ、たぁ 」
我の身体ごと、床に叩きつけられた。
慧「 いっ、やだぁっ…はなしてっ 」
大「 っ……やめ、ろ 」
背中を打ち付け、息が出来ず
頭も打ったのか朦朧とする意識の中。
盾を失った無防備な彼を
有無を言わさず引きずり降ろし
抵抗をものともせず
強引にも連れ出そうとする女。
慧「 っ……ぅ、だぃ、ちゃ 」
いきなり動いたからか
ガクッと膝から崩れ落ちながらも引きずられ
繋がれていた機械から鳴り響く
甲高いアラーム音を背景に
涙でぐちゃぐちゃな顔で
俺に手を伸ばす慧を
大「 く、そっ……けぃっ!! 」
俺は何も出来ずに、ただただ
慧「 ゃ……だいちゃぁぁっ 」
見つめながら祈ることしか、出来なかった。
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新道踏切(プロフ) - 最近見つけて読んだら止まらなくなりました！更新楽しみにしてます(●´▽`●) (2021年1月3日 16時) (
レス) id: 7158c48a17 (このIDを非表示/違反報告)
りみ(プロフ) - にゃごさん» コメントありがとうございます!ほんとに嬉しいです!!これからも読んでいただけるよう頑張りますね! (2020年3月27日 20時) (レス) id: 5d5b508ed3 (このIDを非表示/違反報告)
りみ(プロフ) - のぶちゃんさん» お待たせさせてしまいすみませんでした。コメントありがとうございます!!今後もどうかよろしくお願いします!! (2020年3月27日 15時) (レス) id: 5d5b508ed3 (このIDを非表示/違反報告)
りみ(プロフ) - みおさん» お待たせしてしまい申し訳ないです。コメントありがとうございます!!今後もよろしくお願いします!! (2020年3月27日 15時) (レス) id: 5d5b508ed3 (このIDを非表示/違反報告)
りみ(プロフ) - いのひかゆうやさん» 遅くなりましてすみません。コメントありがとうございます!!今後もよろしくお願いします!! (2020年3月27日 15時) (レス) id: 5d5b508ed3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りみ | 作成日時：2017年10月15日 13時
