男勝りとか言うなよお“ぉ”part2!【w/r/w/r/d】 (ページ43)

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男勝り77 ページ43

貴方side

最近は、夢が終わった後にあの真っ白な部屋に飛ぶ事が多くなった

『今日も部下達もグルッペン達も元気そうだったで！』

(仮)「そうか…いつもすまない」

『ええんやで！気にすんな！』

(仮)「私達は一心同体だからな…」

『一心同体、とは少し違うんじゃないか？私もお前も個々の本体はあるのだから』

パタリと本を置くとふぅ、と息をついた

(仮)「…お前、紅茶は好きか？」

『紅茶は好きやで！』

話が急に変わったのは、気にしないことにした

(仮)「ここでは私の好きなように物を作り出したり出来るんだ。なぜかは知らんがな」

ティーポットとカップを魔法のように出すと、湯気の立つ紅茶を入れ始めた

『すごい世界観なんやな…』

差し出された紅茶は何かハーブのような香りが肺をいっぱいにした

紅茶を飲む私を真顔で見つめる過去の私

(仮)「…ふふ、本当に表情筋が柔らかいんだな、未来の私は。

そちらの世界は毎日楽しいか？」

まただ、口だけ笑って目は笑っていないこの顔

『…毎日楽しいで

なんで過去の私はそんなにいつも顔が暗いんや？』

少し驚いた顔をすると、ティーカップをコトン、と置いた

(仮)「…幼少期に薬の実験台にされたり、性的暴力を受けてたりして、精神的にやられたんだ」

暗い瞳が、更に濁って冷たい金属のような声色に変わった

『ぁ…な、なんかすまんな…こんな事聞いてしもて』

(仮)「いや、いいんだ。仮にも相手は私自身だしな…

そろそろ、お前の世界に戻る時間だぞ」

ハッとして、別れの挨拶を交わすと意識を飛ばした。

＿＿＿消えゆく意識の中、不自然に笑っていた過去の私に気付かないで