[完結]待ち合わせは喫茶店で（Y.Kishi) (ページ3)

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男の子はスプーンを持ち、

「いただきます」

そう言って、真剣な顔でパフェにスプーンを入れた。

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その反応が気になって、彼に気づかれない様に

ちらっと彼を見ていた。

口にスプーンを運んでいる。

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「うんめぇーー！」

パッと目を見開き、小声で叫んでいた。

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その表情がやっぱりなんだか面白くて

さっきより笑ってしまっていた。

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すると男の子とバチっと目が合った。

「えっ？」

男の子は私を見て首を傾げていた。

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『えっと、いや、美味しそうに食べてるなって思って、つい……。』

流石に誤魔化せなかった私は慌てながら言った。

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「あ、なるほど、めっちゃうまいっすよ！

すいません、リアクションでかいんすよ」

彼の喋り方は腰が低いという印象だけれど

ニコニコとしながら答えるその笑顔は太陽みたいに輝いていた。

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『いいえ、こちらこそすいません、邪魔しちゃって』

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「とんでもないです！初めて食べたんすけど、おすすめですよ！！」

ちょうどその時マスターが私の席に注文したナポリタンを運んできてくれた。

湯気が出るほど熱々のナポリタン。トマトの香りが強く香った。

「あ、それもうまそうですね！」

男の子はナポリタン見て、ニカッと笑った。

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『ですね！じゃあ今度パフェ、頼んでみます』

「はい、ぜひ！」

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そこで私たちの会話は終わり、

各々注文したものを食べ、私が食べ終わる頃には隣の男の子はいなくなっていた。