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154. ページ4

皆はその後、吹雪の病院に付き添っていた。








夏「でもよかったわね。大事に至らなくて」








秋「えぇ……」







Aは吹雪の眠るベッドの横に座り吹雪の手をずっと握っていた。








栗「……俺達がいけなかったでヤンス」








円「え?」








栗「俺達が止められなかったから吹雪さん、無理をして……」








『違うよ……お前達のせいじゃないんだ……』









これはそういう問題なんかじゃない、とAは小さく呟いた。








春「あのっ……吹雪先輩、本当にボールとりに行っただけなんでしょうか?」








夏「どいうこと?」








春「あ、いえ……ただちょっと……」








『……』







円「なんだよ音無」








春「私、少し怖かったんです。あの時の先輩の顔……」








あの時とはグランのボールを取りに走っていった時のことだろう。








塔「確かに、見たことないような顔してた……」







春「それに、イプシロンと戦った時も……







ボールを持ったら感じが変わるのは何度かありましたけど、あの時は妙に気持ちが高ぶってたように……」







その時、円堂が気がついたかのような顔をした。









円「実は俺、イプシロン戦の後、吹雪に聞かれたんだ。







僕、変じゃなかったって……でも俺、なんか上手く答えられなくて……







もしかしたら吹雪のやつ、相当悩んでたのかな……」








一「A、吹雪はAには相談とかしてなかったのか?」








『……何も』








Aはそれだけしか言えなかった。

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作者名:梅こんぶ | 作成日時:2019年3月24日 12時

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