夜桜の木の下には彼女がいた２～エイリア学園編～ (ページ30)

今日:7 hit、昨日:4 hit、合計:150,833 hit

８０．ページ30

その翌日、Aは春菜に朝早くから起こされた。

春『A先輩、A先輩っ』

『ん……んぁ？何……？』

春「少しお願いしたいことがあって……」

『あぁいいよ……』

Aは寝ぼけているので自分が何を言っているのかさえわからない状態だ。

春「本当ですか！ありがとうございます！

それじゃあ早速こっちに来てください！」

Aは半分寝たままの状態で春菜に腕を引かれていった。

そして辿り付いたのは漫遊寺中のサッカーグラウンド。グラウンドの中央には小暮が立っている。

『んぇ？私なんでこんなところにいるんだ……』

Aはようやく目が覚めてきたのか意識がはっきりしてきた。

『……おい春菜。どういう状況だ？』

春「えっとですね。あの小暮君に少し付き合ってもらいたいんです」

『小暮ぇ？』

Aが小暮の方に目を向けると小暮が余裕の表情でAを見ていた。

小「へっ、どんな凄い奴がくるのかと思ったら……女相手に負けるかよ」

『……あの小生意気な餓鬼は誰だ』

春「小暮君ですよ！？忘れちゃったんですか！？」

『興味のないことはすぐに忘れるタイプでな。ふわぁ～眠いんだ、さっさと終わらせよう』

春「あ、はい。えっとじゃあA先輩は、小暮君からボールを奪われないようにしてください」

『はいはいー』

Aは寝ぼけたままでグラウンドに入っていった。