７３． ページ23
円「やったぞー！！」
皆は勝ったことに涙を流す者もいた。
吹「ふぅ……」
円「勝った！勝ったぞ！宇宙人に勝ったんだ！」
塔「あたし達は勝ったんだ！」
レ「こんなバカな……我々がただの人間ごときにっ」
Aはレーゼに近づいた。
『地球にはこんな言葉がある。
三度目の正直、ってね』
Aがそう言うとレーゼが歯を食いしばり悔しそうにした。
しかし、皆が喜ぶ中、Aだけは胸騒ぎが収まることはなかった。
『何だ、この感じ……』
エイリア学園に勝った。もう破壊活動は行われない。そのはずなのにAは不安でしょうがなかった。
まだ他の大いなる敵がいるような、そんな感じがした。
その時レーゼが口を開いた。
レ「お前達は知らない……本当のエイリア学園の恐ろしさを」
皆はレーゼの方を見た。
レ「我々はセカンドランクにすぎない。我々の力など、イプシロンに比べればっ」
その瞬間、不穏な空気が漂ってきた。
「不様だぞ、レーゼ」
怪しげな光が現われたかと思えばその光の中心に誰かが立っているのが見えた。
レ「デザーム様っ！？」
デ「覚悟はできてるか。お前達を追放する」
レ「デザーム様……」
レーゼはその場に膝をついた。
その瞬間、デザームの打った黒いボールが光りジェミニストームはその光に包まれると消えてしまった。
皆はその様子を見て驚愕した。
デ「我らは、エイリア学園ファーストランクチーム、イプシロン。
地球の民達よ。やがてエイリア学園の真の力を知るだろう」
そしてイプシロンは再び光に包まれると消えてしまった。
『やっぱり、まだ終わってなかったんだな……』
円「イプシロン……宇宙人との戦いは、まだ終わってないんだっ」
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作者名：梅こんぶ | 作成日時：2019年3月19日 16時
