痛みを感じない女 Part2【イナGO】

６７． ページ17

天「……貴方なんですね。俺を、あの海辺の資材置き場で助けてくれたのはっ」









イシド「……」









天「あれから俺、サッカー始めたんです！貴方が残したボールを見て、雷門中でサッカーするのが夢でした！









何でサッカーをこんな風にっ……！貴方は、誰よりもサッカーが好きなんですよねっ？









俺にはわかります！」









イシド「だからこそ私はサッカーを管理すると決めた。サッカーを守るために管理しているのだ」









天「管理することが、どうして守る事になるんですか！？









あの時のボールだって、今のボールだってサッカーを好きな人じゃなきゃ打てないはずです！それなのになんでっ！？」









『答えを知りたければ、ホーリーロードを勝ち抜いて行くことだよ』









天「貴方はっ……？」









『私はフィフスセクター最高司令官、イシガミA。








シードや勝敗指示を管理し操作している者だよ』









天「貴方がっ……」









『松風天馬君。君は先ほど、迷い無く私を助けに来てくれた。








その素晴らしい正義感が、革命を巻き起こしたものなのだろう。だが、世の中はそれほど甘くはない。








ここで革命を諦めて偽善者に成り下がるが、勝ち抜いて本当のサッカーを取り戻す英雄となるかは、君自身が決めたまえ』









天「どういうことですかっ……」









イシド「行くぞ、A」









イシドとAは天馬に背を向け駐車場に戻っていった。

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