痛みを感じない少女～Another Story 3～ (ページ46)

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そして後半戦が始まった。

デ「ここまでだ。私のお前達に対する興味はなくなった。

よって、今からはお前達を潰しに行く。……覚悟しろ」

試合が始まってからデザームの速攻は止まらず、そのままゴール前まで迫る。

塔子と壁山が止めに入るが簡単に打ち砕かれる。そして円堂は正義の鉄拳で止めようとするがシュートの勢いは収まらず破られてしまう。

しかしその時、綱海が意地でも止めようとゴールポストに足と腕を引っかけてデザームのシュートがゴールに入らないように阻止した。

『よく止めたね……』

Aは真剣な表情のままそう呟いた。

しかしその後もデザームは雷門を悉く蹴散らしながら攻め上がってくる。

そしてデザームはまたもシュートを放つ。だがそれは皆の身体を張ったDFで何とかゴールを死守する。

しかし皆はシュートをもろに喰らったことで次々と倒れていく。

その時、Aの携帯に着信が入った。

『こんな時に…………鬼瓦刑事？』

Aは名前を見ると、皆が試合に集中している隙に皆から離れて電話に出た。

『はい、鬼道です』

鬼瓦《試合中にすまねぇ嬢ちゃん。少し協力してほしいことがあるんだが……》

その瞬間、先程まで真剣な顔だったAは不適な笑みを浮かべ始める。

『えぇ勿論……今すぐ向かいます』

Aはそう言って鬼瓦の居る場所へ皆には内緒にして向かった。

『これで、チェックメイトにしようじゃないか』

そう言ったAの目には最早勝利しか映していなかった。