痛みを感じない少女～Another Story 3～ (ページ14)

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円「なんで気づけなかったんだっ……あの時、俺が気づいてりゃっ、こんなことにはならなかったんだっ！」

鬼「やめろ！お前のせいじゃないっ」

円「でもっ、俺が気づいてればっ」

『これは円堂のせいでも、監督のせいでもない。私達チームの問題だよ』

一「チームの……」

鬼「確かに、俺達はエターナルブリザードに頼りすぎていた。吹雪に繋ぎさえすれば点を入れてくれると……

吹雪にとって、そんな思いがかなりの重圧になっていたに違いない」

『これを気に、戦い方を考え直すべきなのかもしれないね。吹雪君のために……そして君達がさらに強くなってエイリア学園に勝つ為に』

皆はその言葉に顔をあげた。

塔「エイリア学園を倒す為に……」

一「あぁ、賛成だ」

土「俺もだ」

皆は賛同の声をあげていく。

円「そうだな。吹雪の為に……そしてエイリア学園に勝つ為に！」

その時、病室の扉から誰かが出て行く音がしてAはそっちを見た。

『(風丸君……？)』

鬼「姉さん。姉さんも吹雪のことは最初から知っていたんですよね？」

『え？あぁ……そうだね。彼には何度か忠告をしていたのだけど、弟のアツヤ君がこれまた我儘でね……

今まで君達に隠していたことは謝罪しよう』

円「いいんだA。お前が何とかしようとしてくれてたことは知ってたさ」

『！……私がそんな善い人に見えるかい？』

円「あぁ！お前はすっげー良い奴だよ！」

Aは円堂の言葉に一瞬驚くがすぐに微笑み返した。