自称神彼氏とチンピラ彼女

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『……そんなこと、よく覚えてんだな』









Aが自分の言ったことが思い出せない様子で頭を掻いている。









照「君があの時、そう言ってくれなかったら、僕はきっとサッカーをやめていたと思う。








……君はサッカーに興味がないと言ったけど、それは本心なのかい？」









『なんだよ急に……別に興味はねーよ、やりたいとも思わねーし。









でも、兄貴がサッカーやってて、お前らの試合は偶に見てた。強いよな、お前って。初めて他人のことすげぇと思った』









照「僕がかい？フフ、それは嬉しいな……」









そこでまた妙な沈黙が流れる。先に口を開いたのは照美だった。









照「A、君は僕が君を利用するために恋人の関係になったって、本気でそう思っているかい？」









『あ？違うのかよ？』









照「僕はね、君と話したあの日からずっと君のことが忘れられないでいたんだ。







３年生になって同じクラスになった時は、凄く嬉しかった。







名前を知った時に、真逆ヘラの妹だったって知ったときは流石に驚いたけどね。








そして僕は気付いたんだ。この感情の正体を……僕は君のことが好きなんだって。







誰にも流されず、自分をしっかり持ってる君に惹かれた。







喧嘩している場面を見た時は、君に近づくチャンスだと思ったんだ……あんな無理矢理な方法じゃ気持ちが伝わらないのはわかっていたけど、僕はそれでも君と一緒に居たかったんだ。








……こんな男は、嫌いかい？」









照美が顔をあげ困ったように微笑みながらAを見ると、Aはこれでもかというほど顔を赤くしていて、見たことがないAの反応を見て照美は驚いていた。

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