夜桜と美しき女神２〜アレスの天秤〜

７４． ページ24

Aはタツヤをベンチに座らせる。









『後は私達に任せろタツヤ』









基「いえ、交代はしませんっ最後まで戦います」









タツヤは真剣な目でAを見つめた。









緑「どうするんですか？Aさん」









『……わかった。タツヤがそう言うなら、タツヤが戻ってくるまで、１０人で戦うまでだ』









Aの発言に皆は驚いていた。









基「ありがとうございますっ」









Aはタツヤに微笑みかけるとグラウンドに戻っていった。









試合が再開し、雷門はチャンスと言わんばかりに攻めてくる。









そして雷門の前にAが立ち塞がる。









『極力この技は使いたく無かったんだが……








ゴースト・レイン』









Aが技を繰り出すと、ボールを持った剛陣の動きが止まった。









剛「なっ！足が動かねえっ！？」









立ち止っている剛陣の足元にあるボールを歩きながら奪い去っていった。









剛「あ、おい！ボール返しやがれ！！」









剛陣が後ろからそう叫んでいたが、Aはそのままゴールに向け走り出した。









岩「通さないでゴス！」









ゴーレムが立ち塞がるが、Aは華麗でアクロバットな動きでゴーレムを難なく躱した。









そのプレースタイルには誰もが魅了されていた。









『夜叉夜桜！』









Aのシュートが雷門ゴールに襲いかかる。









海「はぁ！マーメイドヴェール！」









Aの必殺技は、のりかに受け止められた。しかしのりかはそのシュートに違和感を感じていた。









海「あれ？さっきより、威力が落ちてる？」









小僧「手加減でもしてるってのかよっ」









Aは何も言わずにそのままポジションに戻っていった。









稲「Aさん？」









稲森はAの様子がどこかおかしいことに気付いていた。






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必殺技

・ゴースト・レイン(ブロック)

相手の足の動きを封じ、その隙にボールを奪う技。
ゴーストロックとヘブンズタイムを合わせたものと思ってください。
なお、この技は相手に絶望感を与えることがあり、A自身はあまり使いたがらない。

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