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寮に戻ってくると、談話室にはヴィルとルークがいた。
「あらお帰りなさい。随分帰りが遅かったじゃない」
「確かに。いつもこの日なら、君は32分前には寮へ戻ってきているのに」
ルークとヴィルがAを見てそう言う。
『少し厄介事に巻き込まれて、それを処理していただけですよ。
疲れたし少し汚れたんで、僕はシャワーでも浴びてきます』
Aはそう言うと自分の部屋に戻っていった。
部屋に戻ると、Aは即行で服を脱ぎシャワールームに入って頭から水を浴びた。
細い体に程良く筋肉がついたその肉体美に滴る水がより一層色気を引き立たせていた。
シャワー浴び終えた頃、部屋のドアがノックされ、Aはズボンをはいてタオルで頭を拭きながらドアを開けた。
『誰だ?……ん?』
Aは視線を下に移すと、そこにはエペルがいた。
『お前か。僕に何か用か?』
「あ、いえ…もしかしてお風呂上がりでしたか?」
『まぁな。で、要件はなんだ?』
「えっと、クルーウェル先生からこれを預っていて……」
『あぁ、兄様に預けておいたノートか。ご苦労だったな。
お利口な仔犬にはこれをやろう』
Aはエペルに机の上に置いてあって林檎の形をした飴を渡した。
「わっ、林檎だ……」
『林檎が好きなんだろう?」
「ありがとう、ございます」
エペルはそう言うと去って行った。
『エペル・フェルミエ……ね』
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らむくん(プロフ) - やだッッッ!!お前すきッッッ(帰れ (2020年7月13日 19時) (レス) id: 4eb72e88f0 (このIDを非表示/違反報告)
暇人B - 続編おめでとう御座いますぅぅぅぅぅぅぅぅぅ((うるせえ (2020年7月13日 16時) (レス) id: 655b6dff02 (このIDを非表示/違反報告)
蝶凛 - 続編おめでとうございます!無理をせずに更新頑張ってください! (2020年7月12日 22時) (レス) id: 7c94aa4f70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梅こんぶ | 作成日時:2020年7月12日 21時