理系教師の弟【ツイステ】

３６． ページ36

「君たちの気持ちはわかりました。






しかし、この状態でサバナクロー寮生たちが試合に出られるかどうか。





とくにキングスカラーくんは立っているのもやっとの状態では？」








学園長がそう言うと、レオナは笑い出す。







「ふ……ふ、はははは！！ナメるなよ、クロウリー。







手負いの草食動物を仕留めるなんて昼寝しながらでも出来る」








『言ってくれるな。寮長が聞いたら何と言うやら』








Aはレオナを見てそう言う。








「俺は謝るつもりは毛頭ないぜ。この俺に謝らせたいヤツは力尽くで謝らせてみろ」








レオナは自身満々にそう言った。








「ってわけで、学園長。いいですよね？」








「まったく。感動的な話かと思って期待した私が馬鹿でした。






いいでしょう。予定通りサバナクロー寮の大会出場を許可します。






学園としても、大会当日にこのような不祥事が世界中に生中継されるのは避けたいところですしね」








学園長が最後に呟いた言葉を皆は聞き逃すことはなかった。









「さあ、観客のみなさんが選手の入場を待ちわびていますよ。早く準備を」








『さっさと寮長のもとに戻るとしよう。ここは獣臭い。







コロンは……あぁ、あった』









Aは体中にコロンを吹きかけ、さっさとサバナクローから出て行った。

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